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北朝鮮が地雷事件「遺憾」 韓国は宣伝放送中止=南北合意
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮による地雷爆発事件や砲撃で高まった朝鮮半島の軍事的緊張をめぐる南北高官協議が25日未明、妥結した。南北は22日から25日未明まで、計43時間以上交渉を行い、合意に達した。 北朝鮮は地雷事件について遺憾を表明し、準戦時状態を解除する一方、韓国は軍事境界線付近で11年ぶりに再開した対北朝鮮宣伝放送を中止することにし、最高潮に達していた軍事的な緊張状態は解消される見通しとなった。 双方は▼秋夕(中秋節、今年は9月27日)に合わせた離散家族再会の推進▼南北民間交流の活性化▼南北関係改善のための当局会談開催――にも合意し、冷え込んでいた南北関係が好転しそうだ。 韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権発足後、最も高いレベルの公式協議となった今回の協議には、韓国から金寛鎮(キム・グァンジン)国家安保室長、洪容杓(ホン・ヨンピョ)統一部長官、北朝鮮から黄炳誓(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長、金養建(キム・ヤンゴン)朝鮮労働党書記(統一戦線部長)がそれぞれ出席した。 金室長は協議後、青瓦台(大統領府)で会見を開いて共同報道文を発表した。報道文によると、北朝鮮側は地雷事件で韓国兵が負傷をしたことについて遺憾を表明。韓国側は非正常的な事態が発生しない限り、宣伝放送を25日正午に中止することにした。地雷事件を受け、10日から計11カ所で実施していた宣伝放送は中止し、北朝鮮側は準戦時状態を解除する。韓国にとっては「非正常的な事態が発生しない限り」との前提条件をつけることで、北朝鮮の追加挑発を防ぎ、再び挑発を行った場合は宣伝放送を再開できる余地を残した。 金室長は「地雷挑発など一連の事件について、北が主体となる謝罪と再発防止の約束を取り付けた」として、「北の目標は放送中止だったが、再発防止と結びつけ、非正常的な事態が発生しない限りという条件をつけることで含みのある目標達成が可能となった」と説明した。 双方は軍事的な緊張緩和だけでなく、南北関係改善と交流活性化に関しても合意した。関係改善のため、ソウル、または平壌で早い時期に当局会談を開催し、さまざまな分野で対話と交渉を進めることにした。また、秋夕に合わせた離散家族再会を推進し、今後も再会を続けることで一致。来月初旬に赤十字社の実務接触を行うことにした。 金室長は「(北朝鮮の)挑発行為の再発防止や南北関係発展の契機をつくることができ、非常に幸いだ」と述べた上で、「新しい南北関係をつくる契機になることを期待する」と強調した。また、「北側が地雷挑発について謝罪し、再発防止と緊張緩和のために努力すると約束したのは、非常に意味がある」と評価。今回の合意に関しては、「北が危機を高め、対北宣伝放送の中止を求めたことを韓国政府が拒否するなど、一貫した原則を持ち交渉した結果」とした上で、「これまで北はわが国民の不安と危機感を高め、譲歩を引き出したが、(朴政権では)それが通じないことを北も確認したと思う」と述べた。 双方は22日午後6時半から協議を行ったが合意に至らず、23日午前4時15分にいったん中断。同日午後3時半に再開後、25日午前0時55分ごろに最終合意に達した。 kimchiboxs@yna.co.kr