中国に軍事機密漏えいで韓国軍将校を起訴…渡した人物は身元不明

韓国の軍検察10日、中国人と見られる人物に軍事機密を流出させた国軍機務司令部所属の海軍少領（少佐）Aを、「軍事機密保護法違反および軍刑法違反（機密漏えい）」容疑で拘束起訴したことを明らかにした。軍検察によると、関係機関がAの軍事機密流出を捉え、ことし1月から内部で着手し先月11日にAを逮捕した。

キム・ミンソク の最新ニュースまとめ

　キム・ミンソク報道官はこの日、最近までの軍検察の捜査結果を発表し、「Aが海軍艦艇に関する軍事3級機密1件をCに伝達したことを把握した」と明らかにした。CはAが中国研修時代に出会った人物で、Aには自身が中国研究機関で働いているとしていたが、中国政府機関要員である可能性が高いと見られる。

　Aが流出した軍事機密は海軍駆逐艦の発展方向を整理した内容が含まれていることが確認された。Aはことし2月、後輩の機動部隊司令室所属B大尉から大田（テジョン）で秘密を入手し、これを書き写して撮影したファイルをSDカードに保存した。キム報道官は「パソコンを活用すると、記録が残る可能性があるため、手で作成したと見られる」と説明した。Aは他にも似た手法で2013年6月、周辺国の安保状況を整理した軍事関連の文献9点を、昨年10月には17点を渡した。

　なお、Aが身元不明の人物から軍事機密提供にともなう代価を受けたのかどうかは不確かだ。

　軍検察はAの犯行動機を把握するため、Aの口座など金銭取引記録を捜査中だ。また、Aに軍事機密を渡したB大尉に対しても、まもなく書類送検する方針だ。