【ソウル聯合ニュース】韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官が24日に聯合ニュースの単独インタビューに応じ、韓日国交正常化50周年の記念行事を機に韓日間の対話ムードを関係修復へつなげることに意欲を示した。 尹氏は朴槿恵(パク・クネ)大統領が国交正常化50周年の記念式典で述べた「韓日の新しい未来を開く元年」に言及し、「両国政府があらゆるレベルで相当努力をしなければならず、その意志を持っている」と強調した。 朴大統領と安倍晋三首相は就任後一度も首脳会談を行っていない。韓日首脳会談の開催に向けては旧日本軍慰安婦問題などの懸案が横たわっている。尹氏は環境を整えた上での韓日首脳会談を強調する一方で、「さまざまな『代案ルート』があるため、それも念頭に置きながら進む必要がある」と述べた。いくつものルートがあり、一つのルートにこだわる必要はないという。 韓日首脳会談を行う状況が整っていなければ、これを補完する努力の一つとして、韓日中首脳会談があり得るとした。3カ国が集えば、韓日の2国間接触も自然に行われるとの考えを示した。 慰安婦問題に対しては、「被害者のハルモニ(おばあさん)の恨(ハン)を晴らすことが必要」と訴えた。薬の処方にたとえ、「慰安婦被害者問題においても、細かい分野で痛みを和らげる効果がある処方にならなければならない」とした。 また、2012年3月に佐々江賢一郎外務事務次官(現駐米大使)が提示したとされる案は当時の構想だとしながら、「慰安婦問題を解決する方式はどのように組み合わされるかによって変形することもある」と話した。解決策をめぐり、韓日間で激しい駆け引きが続いていることをうかがわせる。 当時の案には、▼日本の首相が直接謝罪▼駐韓日本大使が被害者に会って意見を聞き、謝罪▼日本の政府予算で被害者に補償――などの内容が盛り込まれていたとされる。  尹氏は韓国政府の対日政策の基調も説明。「政府の外交政策には一貫性があると言いたい。ゆっくりでも着実に進み、それなりに大きな原則を守るもの」と話した。ただ、柔軟になるべき時もあり、そのために「ツートラック」戦略により歴史問題とそのほかの問題を切り離しているという。対話そのものに対しては「常に開かれている」と強調した。 現政権で韓日首脳会談が開かれていないことは当然残念に思うとしながらも、「原因がどこにあるか見なければならない。もう少し長い目で見る必要がある」と話した。 歴代政権の対日関係をみると、発足当初は良好にスタートしながら、途中で問題が生じ、後半は悪化して終わるというパターンを繰り返してきたと指摘。現政権は悪化した状態で引き継いだため、ゆっくり進もうとも失敗しないという意味で、「安定した発展」という比較的おとなしい目標を掲げたと説明した。 mgk1202@yna.co.kr
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