ソフトB・李大浩、「野球人生でこんなことは初めて」

打撃の心配をすることがなかったようなイ・デホ（李大浩）にも、この時が訪れた。

イ・デホ（李大浩） の最新ニュースまとめ

　今シーズン前半から理由のわからない打撃不振にあえぐイ・デホは、4日の西武戦から1割台に落ちた打率が全く上がってこない。6試合連続無安打で12日の楽天戦では打率が1割9厘にまで落ちた。昨年は「あまりよくなかった」と言っても3割を超えていたイ・デホらしくない数字だ。

　17日のロッテ戦前に会ったイ・デホは明るかった。しかしイ・デホを見守ってきた担当記者は「元々、明るい選手だ。つらくても顔に出さないスタイルのようだ。しかし最近は『こんなにダメなのは初めてだ』と言っていた」と中心打者としての苦悩を打ち明けたという。

　そんなイ・デホは17日、ついに活躍を見せた。イ・デホはロッテのエース涌井から逆転2ベースを放つなどチームを勝利に導いた。今シーズン初のタイムリーヒットであり、そして初の猛打賞という活躍だった。

　まだ打率は1割8分3厘だが、試合後イ・デホはすっきりしたように見えた。「打撃の感覚は悪くなかったし自信もあったが、結果的にヒットが出なかった」とし、これまでの苦悩を明かした。続けて「今日はタイムリーを打てた。打点よりもこれまでヒットが出なかったことが問題だったが、今日をきっかけによくなればと思う」と語った。

　イ・デホは最後に「野球を始めてこんなに悪いのは初めてだった」と振り返り、脱力した笑みを浮かべた。慣れない環境だけでなく自身と戦わなければならない一選手の苦労がにじみ出た言葉だった。