Copyright 2015(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0
日本で機密漏えいの情報機関元職員 解任処分は妥当=韓国高裁
【ソウル聯合ニュース】韓国の情報機関、国家情報院の元職員が在日韓国大使館で勤務していた際、北朝鮮に関する情報ネットワークに職務上取得した情報を漏えいし、その情報が北朝鮮のスパイにまで渡っていたことが分かった。法曹関係者が4日までに明らかにした。 同関係者によると、ソウル高裁は先ごろ、元国家情報院職員が国家情報院長を相手に起こした解任処分取り消し訴訟で、原告の一部勝訴とした一審を破棄し、原告敗訴を言い渡した。 元職員は2009年から2011年にかけて海外情報官として在日韓国大使館に勤めていたが、北朝鮮スパイと関係のある人物に職務上取得した秘密を漏えいしたという理由などにより、2011年6月に国家情報院から解任処分を受けた。 元職員が漏えいした情報は、当時国家公安委員会の委員長だった中井洽氏が2009年12月に国家情報院長に面会する計画があり、また北朝鮮から韓国に亡命し、拉致関連の情報を持つ黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ)元朝鮮労働党書記が同じ月に訪日する予定という内容など。 また在マレーシア北朝鮮大使館の職員が北朝鮮の対韓国工作部署のアジア総責任者とみられるとの情報を流し、この内容の一部は北朝鮮スパイに伝わり、韓国側の情報集力が明らかになった。 元職員は国家情報院本部から5回にわたり、言動に注意するよう指示を受けたが、その後も情報漏えいを続け、解任処分に至った。 だが元職員は漏えい内容について、すでに公開されたものなどであり、20年以上海外工作業務に従事してきた点などから、懲戒は不当として訴訟を起こした。 高裁は「これは国家情報院長の日程と、日本との情報協力関係、国家安保と関連した重要人物の日程などに関する事項であり、外部に知られていない事実」と指摘。その上で「国家情報院の機能と直接関連した情報に該当する内容を外部に話し、国家情報院や国家の機能が脅威を受けた」と判断した。 また、「国家情報院の情報収集範囲と能力などを計ることができる情報を漏えいし、国家情報院の正常な情報収集活動に支障をもたらした」とした上で、「原告が漏えいした秘密内容を考慮した時、それ自体が違法性の程度が軽くない」と説明した。 さらに、「国家情報院は国家安全保障に関連する情報やセキュリティー業務を担当する国家機関であり、国家情報院職員は他の公務員に比べて高い水準の守秘義務が要求される」との見解を示した上で、「原告は数回にわたり保安維持の指示を受けたにもかかわらず、同様の秘密漏えい行為を繰り返し、違法性の程度が大きいため、解任処分は妥当」と説明した。 yugiri@yna.co.kr