弁護人は「一般的に『空の道』だけが航路に含まれる」とし、「『地上も航路と見るべき』とする検察の主張は、拡大解釈と類推解釈で罪刑法定主義に反する」と主張した。
また、当時、航空機の機長がパク・チャンジン事務長(チーフパーサー)から「乗務員一名が降りなければならない」という言葉だけを聞き、ランプリターンを行い、一部始終は後から聞いたと陳述したため、ランプリターンは機長の意志に反する威力によって行われたものだと見ることはできない、と強調。
さらに、弁護人は、趙前副社長は当時、乗務員のキム氏に対して暴力を振るった事実は認めるが、趙前副社長と事務長の地位をみたとき、パク事務長が趙前副社長の座席アームレスト(ひじ置き)に腕をのせていたことは常識的にあり得ない、と主張した。この主張は、「趙前副社長がファイルで座席のひじ掛けの上にあったパク氏の手の甲を3~4回叩いた」との検察側の調査結果に反論したもの。
加えて、弁護人は「調査過程で虚偽事実を強要したこともない」とし、権力による公務執行妨害についても認めなかった。
昨年12月5日(現地時間)、大韓航空前副社長が乗務員がナッツを袋のまま提供したことに腹を立て、チーフパーサーを航空機から降ろすため、ランプリターンを指示。これにより、航空機の到着時間が予定より11分間遅れ、乗客250人が被害に遭った。同事件は韓国のみならず、海外メディアでも「ナッツ・リターン事件」として大きく取り上げられた。
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