毎年、数十ものグループが生まれては消えていゆく芸能界一のこの「激戦区」では、ことしだけでも「D.HOLIC」、「Girlfriend」、「MINX」、「Purfles」など、聞き慣れない名前のガールズグループたちがデビューを飾っている。
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また、大手各社からもデビューが相次いでおり、8月には「SMエンタテインメント」から「Red Velvet」が、今月17日には「INFINITE」らが所属する「ウリムエンタテインメント」から「Lovelyz」 というガールズグループがデビューを控えている。
さらには、「YGエンタテインメント」や「JYPエンタテインメント」からも女性アイドルのデビューが予定されている。
しかし、日本のような「地下アイドル」のマーケットがまだ形成されていない韓国では、よっぽど奇抜な企画力がない限り、資金力のない零細事務所に所属するアイドルたちは、残念ながらいずれ消え去っていく運命にある。
韓国では、「M! Countdown」、「ミュージックバンク」、「音楽中心」、「人気歌謡」と言った音楽ランキング番組が毎週木曜日から日曜日まで放送されており、これらのステージに立つことがブレイクの必須条件となっており、出演するには膨大な費用が発生するからだ。
例えば、大手事務所からの新人ガールズグループが1本の番組に出演するためには、100万円以上の経費がかかるとされている。トップアイドルの場合は300万円前後に膨れ上がることもある。
衣装やアクセサリー、メイクアップ、バックダンサー、バックコーラス、ケータリング・食事代などが主な経費だが、他にも特注の無線マイクや特別な舞台装置などを使うことが多いので費用は更にかさむ。
メンバー1人の衣装やアクセサリーだけでも50万以上で、5人組の場合は250万円以上。しかも、番組別に異なるコンセプトを見せなければならないので、出演回数が増えれば費用も掛け算になってしまう。
バックダンサーは1人あたり5000円~8000円、コーラスは1人あたり1万円~2万円程度だが、人数が増えるとこの金額もバカにならない。
音楽ランキング番組に1回出るだけでも、これだけの費用がかかる訳なので、新人ガールズグループがショーケースを開き、デビューを飾ってから定期的に楽曲を制作してマーケティングしていくとなると、それこそ年間億単位のコストが発生してしまうのだ。
なお、K-POP界ではミュージックビデオのクオリティーを非常に重要視する傾向があるので、PV(フル尺)の制作費も数百万円から数千万円に上る。
一方で、ことし大ブレイクを果たし、今では年間10億円以上を稼ぐ人気ガールズグループ「Girl's Day」も、実は2010年のデビューから昨年までは毎年数千万円以上の赤字経営が続いたと言われている。
メジャーの活動領域しか存在しない「超激戦地区」のK-POPアイドル界では、少なくても数年間は戦える資金力がないとやっていけないのだ。
今日も「一獲千金」(韓国語では「テバク」)を夢見る若いガールズグループたちが睡眠時間を削りながら各々の情熱を燃やしている。
2nd Week of August & Girl's Day - Darling (2014.08.08) [Music Bank K-Chart]
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