番組の打ち切りが決まった「チャク」=(聯合ニュース)
番組の打ち切りが決まった「チャク」=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国SBSテレビの人気リアリティー番組「チャク」の女性出演者が収録中に自殺した問題で、遺族は「番組出演中になぜ、死を選択したのか疑惑を解消したい」との立場を示した。
 自殺した女性の母親は9日、聯合ニュースの取材に対し、「自殺動機がないとした警察の発表は納得し難い」と話した。
 母親によると、女性は会員制交流サイト(SNS)などを通じ、「撮影がつらい。放送されれば、つらくなる」「撮影がつらかった」などと、悩みを打ち明けていた。母親は「娘は撮影に心理的圧迫を感じたようだ。制作陣が娘を悲恋のヒロインに仕立てあげようとしたようだ」と指摘した。
 遺族側はこうした状況がなぜ、自殺動機にならないのかと疑問を提起。出演中になぜ苦しみ、死を選択したのかを明らかにしてほしいと訴えた。
 放送局は同事件を受け、番組の打ち切りを発表したが、遺族にはまだ公式に謝罪をしていないという。
 一方、警察は撮影資料の提出を求め、分析作業を行い、強圧的な撮影がなかったかを調べる方針だ。警察関係者は「捜査はまだ完了していない。遺族に『自殺動機がない』と通知したことはない」と説明している。
 女性は番組収録中だった5日午前2時15分ごろ、トイレで首をつっているのが見つかり、病院に運ばれたが、死亡が確認された。
 「チャク」は韓国語で「パートナー」の意味。約10人の未婚の一般男女が合宿してデートなどを行い、相手を選ぶ番組。2011年にスタートし、男女の心理をリアルに描くことから人気を集めたが、出演者が職業を詐称したり、やらせ疑惑が浮上するなどしていた。出演者を名前でなく、「男子1号」「女子2号」などと呼び、外見や経済力などで相手を選ぶ社会風潮を助長するとの批判も受けていた。

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