昨年7月に事故を起こしたアシアナ機=(AP=聯合ニュース)
昨年7月に事故を起こしたアシアナ機=(AP=聯合ニュース)
【サンフランシスコ聯合ニュース】米運輸省は25日(現地時間)、韓国のアシアナ航空が昨年7月の米サンフランシスコ国際空港での着陸失敗事故に関し被害者家族の支援計画を守らなかったことを理由に、罰金など計50万ドル(約5100万円)の支払いを科したと発表した。
 運輸省は声明で、事故発生後にアシアナ航空が家族支援計画に盛り込まれていた確約条項を順守しなかったことは米連邦法違反にあたるとした。同省の調査によると、アシアナ航空は事故発生からほぼ1日、被害者の家族向けに危機対応の連絡先を積極的に告知せず、この電話番号が分からなかった家族はアシアナ航空の航空チケット予約電話を通じ連絡を取った。
 また、同社の通訳が足りず、着陸失敗に備えた訓練を受けた人員も十分でなかったと指摘した。その結果、被害者家族の一部とは事故発生から2日過ぎても連絡が取れず、乗客291人全員の家族への連絡が完了するまで5日間を要したという。
 アシアナ航空と運輸省は罰金40万ドルと、事故で得た教訓を伝えるための業界会議や訓練の後援費として10万ドルを支払うことで合意した。米国は1997年から、大型事故に備えて航空会社にあらかじめ被害者家族支援計画を提出させ、事故発生時は順守するよう義務付けているが、今回が初の処罰事例となる。
 一方、アシアナ航空の広報担当者は米AP通信に宛てた電子メールの声明で、「アシアナは事故後、乗客とその家族に全面的な支援を行った。今後もそのようにする」と述べた。
 昨年7月、アシアナ航空機はサンフランシスコ国際空港で着陸に失陸、炎上し、3人が死亡、約180人が負傷した。 

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