調査結果発表の模様=10日、ソウル(聯合ニュース)
調査結果発表の模様=10日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】高麗大学情報保護大学院のキム・スンジュ教授は11日、聯合ニュースの取材に対し、3月20日のサイバー攻撃は過去に北朝鮮の仕業と結論付けられたサイバー攻撃と手法やルートなどが似通っているとした上で、「北朝鮮内のIPアドレスも検出され、今回だけでなく過去のハッキングも北朝鮮の仕業という点が一層確実になった」と指摘した。
 韓国で先月、主要放送局と金融機関のコンピューターサーバーが一斉にダウンした事件で、韓国の官民軍合同対応チームは北朝鮮内のIPアドレスを初めて確認し、北朝鮮によるサイバー攻撃だったと結論付けた。
 韓国政府は、2009年と2011年のDDoS攻撃(分散型サービス妨害)、2011~2012年に発生した農協、中央日報に対するハッキングなどを北朝鮮による攻撃と結論付けた。しかし、政府が決定的な根拠を示していないことを理由に、「早まった、無責任な判断」との否定的な見方もあった。
 キム教授は「今回見つかった攻撃の経由地と不正プログラムが、過去のDDoS攻撃や農協・中央日報への攻撃と重なる部分が多いことが重要」と話す。また、ネットワーク関連の技術的な問題から北朝鮮内のIPアドレスが残される結果となったが、同教授によると、今回のような攻撃の場合、このIPアドレスが偽装された可能性は極めて低いという。
 官民軍合同対応チームによる調査結果発表では、これまでになく多くの資料が証拠として提示された。ただ、セキュリティー専門家からは、今後の攻撃の実態解明を難しくしかねないと危ぶむ声も上がっている。

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