北朝鮮軍は海上奇襲侵入手段を増強し、昨年からは島嶼(とうしょ)奇襲・占領のための陸海空軍合同上陸訓練を強化している。夏季訓練の際は黄海の島で大規模な上陸訓練を実施している。
これに対し、韓国軍の海兵隊と西北島嶼(とうしょ)防衛司令部は、北朝鮮の奇襲上陸シナリオを何パターンも想定し、対応戦略を講じている。
北朝鮮の海上挑発については、半潜水艇、潜水艦、ホーバークラフト、海岸砲などによる威嚇が続いている。
海上の南北軍事境界線と位置付けられる北方限界線(NLL)の北側では「テドンB級」と呼ばれる北朝鮮の半潜水艇が活発な動きをみせているとされる。この半潜水艇は水上艦攻撃用魚雷の発射管を2門持っている。発射管は「天安」を攻撃した魚雷CHT02Dなど、北朝鮮が独自に開発した新型魚雷を発射できるよう設計されているとされる。
「テドンB級」は全長17メートル、横幅2.2メートル、重量5.5~11.5トン。船体を半分海上に沈めた状態で高速移動する。対艦レーダーも簡単にとらえられないという。
北朝鮮潜水艦の侵入訓練もこの間、3~4倍に増加したと推定される。北朝鮮の潜水艦保有台数は韓国の7倍の約70台に達する。70~1800トン級まで多種多様で、ロミオ級と呼ばれる1800トン級の潜水艦には21インチ(533ミリ)魚雷14発が搭載されているとされる。サンオ級(300トン級)にも同魚雷4発を備えているという。
北朝鮮はNLLの北側に潜水艦13隻や約360隻の艦艇を配備しているとされる。特に砲撃事件があった韓国・延坪島北方に位置する艦隊司令部の第8戦隊には艦艇が74隻配備されている。
また北朝鮮はNLLの北方60キロの場所に大きなプロペラで推進するホーバークラフト70隻以上を収容できる大規模な基地を建設した。同基地にはまだホーバークラフトは配備されていないが、平安北道鉄山郡にある母港からが移動したホーバークラフトが訓練後に同基地に入った。
北朝鮮のホーバークラフトは、全長21メートルでスピードは最大時速74~96キロの35トン級や20トン級(全長18メートル、最大時速96キロ)などがある。170トン級(全長34メートル)は前方と後方に57ミリ機関砲と30ミリ機関砲を1門ずつ搭載している。
韓国軍は、NLL付近にある北朝鮮の島などには海岸砲約1000門が配備されているとみている。射程27キロの130ミリ砲や射程12キロの76.2ミリ砲などで、射程27キロの152ミリ地上曲射砲もあるという。
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