【ソウル聯合ニュース】日本での肝臓移植手術をあきらめたロシア人男性が韓国で手術を受け健康を取り戻したことが6日、明らかになった。
 アルコール性肝硬変を発症した男性は、唯一の治療法である肝臓移植手術を受けようと昨年12月に北海道大学病院を訪れた。
 日本は1993年に世界で初めて成人の生体肝移植に成功し、世界の肝臓移植手術の基礎を築いたと評価されている。北海道大学病院は肝臓移植分野において日本で3本の指に入るといわれている。
 しかし、男性の病状が深刻な上、肝臓の提供を申し出た男性の母親と叔母の肝臓が小さかったため、移植は困難だと告げられた。男性に残された道は2人の提供者から同時に肝臓移植を受ける「2対1肝臓移植」だったが、日本の医療機関ではその経験がほとんどなかったため日本国内では難しいとの結論が出された。
 そのため北海道大学病院は「2対1肝臓移植」で、世界最多手術件数を誇るソウル峨山病院に手術を依頼した。12月28日に母親と叔母と共にソウル峨山病院に入院した男性は、1月16日に手術を受け順調に回復し、今月5日に退院した。
 同病院のイ・スンギュ教授は「日本から連絡を受け、手術は十分に可能だと判断した。世界で臓器移植手術をリードしてきたのは日本と米国だが、生体肝移植などいくつかの分野に限っては、医療先進国から依頼を受けるくらい韓国が世界をリードしている」と話した。
 同病院臓器移植センターでは2011年に世界で最も多い403件の肝臓移植手術を成功させた。毎年100人余りの外国人医療関係者が研修に訪れるなど、肝臓移植分野で世界的に知られている。

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