キム・ホジュン の最新ニュースまとめ
『ロミオとジュリエット』は家柄同士の反目があり、『春香伝』の場合、ビョン・ハクトというライバルがあった。
『ジェニ、ジュノ』のカップルの最大の問題は“できちゃった”赤ちゃんである。
典型的な青春物のハツラツさと新鮮さ、そして軽快さを基本トーンとしているこの映画は妙なことに、10代(それも中学生たちの)妊娠問題を、大きな問題意識なくかわいらしく描いている。
「最近の10代を理解せず、むやみに非難ばかりするのか」もしくは「昔だったら本当は子供をとっくに生んでる年だ」という挑発的な問題提起は、この映画には存在しない。監督が記者会見のときに明かした「非難されるべき人は子供たちではなく社会の大人たちだ」という論理の形跡はどんなに探しても、映画の中からは見出せない。
興行成績はマシになるかもしれないが、そういった点でこの映画はイム・サンスの『涙』でもなく、チャン・ソヌの『悪い映画』でもない。むしろ10代のロマンスとファンタジーの中に、妊娠問題を差し込んだ“おかしな”青春物であり、10代を対象にした商業映画にすぎない。
それでも唯一、メッセージがあるとしたら「子供なのに、命の大切さをよくわかってるなあ、感心感心」といったくらいのものになるかもしれない。
釜山(プサン)から転校してきた、イケメンのジュノ(キム・ヘソン)と、家柄が良く頭まで良いジェニ(パク・ミンジ)は、お互いに一目惚れし、付き合い始める。そんなある日、ジュノを屋上に呼び出したジェニは、彼に妊娠したことを告げる。
悩んだ末、2人はいったん妊娠を隠すことに決める。新しい命に対する責任感を持ち、子育てに臨むことにしたのだ。いつのまにか、お腹はどんどん大きくなり、2人は両家の親に妊娠を知らせ、助けを求める。
映画は、赤ちゃんを産むという子供たちと、これをやめさせようとする(中絶させようとする)大人たちの対立は存在しない。最初から、最近の大人たちの生命を軽視する風潮や、乱雑な性観念などを非難するつもりはなかったということだ。
“勉強が得意”な女の子、“ゲームが得意”な男の子など、2人の主人公は妊娠後、しばらく困惑した後、いとも簡単に金持ちの親に依存し、“有能な”親たちは、子供たちを心配するより世間体を気にしつつ彼らを受け入れる。
妊娠した子供たちに対し、親が示した解決策は留学。子供たちは「自分たちは赤ん坊も産んで、勉強もする。そのためには大人が手伝うべきでしょ?」と堂々と要求する。対立はむしろ、ジェニのアメリカ行きとその後のカップルの別れにある。
ならば出産後は?赤ん坊は親に任せ、ソウル大学に行けとせきたてるジェニと、鼻血を出しつつ勉強に励むジュノの姿がスクリーンに映し出される頃には、この映画の“耐えられない軽さ”に、苦々しさを超え、不快感すら覚える。
『ジェニ、ジュノ』は、『マイ・リトル・ブライド』のキム・ホジュン監督がメガホンを取り、『ジェニ@ジュノ』というインターネット小説が原作となっている。
Copyrightsⓒyonhapnews & etimes Syndicate & wowkorea.jp
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