ソウル市内の小中学校を中心に発生した給食による食中毒事故の原因究明が難航している。
 現在、疾病管理本部、食品医薬品安全庁、ソウル市など保健当局が食中毒の原因菌と物質の特定を急いでいる。生徒らに対する検便の結果、ノロウイルスが今回の食中毒の原因菌であることが明らかになった。しかし、このウイルスがどの食品から由来したかがはっきりしていない。材料検査でノロウイルスが検出されなければ食中毒を引き起こした原因食品を解明できないが、調査は容易ではない。ノロウイルスは患者の便からは簡単に検出されるが、材料からの検出は簡単ではないためだ。また、保健当局が回収した材料も極めて量が少ないのも問題だ。学校給食に使う食材は当日に供給され、その日のうちに処理するのが原則となっているためで、学校や納品した会社にもほとんど残っていないことが原因究明の障害となっている。

 こうしたことから最悪の場合、原因食品の特定に失敗するのではないかと懸念する声が高まっている。過去の食中毒事故では、実際に原因が究明できなかったケースも多い。

 これに対し疾病管理本部関係者は、「究明作業は容易ではないが、多くの患者を対象にした検便や食材に対する検査、疫学調査を併行して進めており、近いうちに原因食品を把握できる」と説明している。

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