S&Pは今回の格上げの理由について、北朝鮮リスクの緩和、優れた政策環境、財政の健全性強化、良好な純対外負債水準などを挙げた。
韓国国債の格上げは「Aマイナス」から「A」になった2005年7月以来。ただ、日本や中国の格付け「ダブルAマイナス」と比べると1段階低い。格付けの見通しは「安定的(ステイブル)」。
S&Pは北朝鮮の権力継承に伴う地政学的リスクが減ったことや、2012年の韓国政府の純負債が国内総生産(GDP)比21%にすぎない点を指摘。また、世界的な不況で各種経済指標が伸び悩むものの、予測可能な政策決定プロセスが成長を促し、内需の安定に寄与していると評価した。
さらにS&Pは「今後、数年間に持続可能な強い成長で国民1人当たりのGDPが増えたり、短期借入金の縮小などで銀行システムが強化された場合は、さらなる格上げもある」とした。
その一方で、北朝鮮の突然の崩壊などが発生した場合などは、格下げされる可能性があると指摘した。
韓国知識経済部の崔鐘球(チェ・ジョング)国際経済管理官は「他の格付け会社よりも保守的とされるS&Pによる格上げは意義深い」と話した。
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