昨年、新生児を抱いた父親も10人に一人は40歳以上の中年男性だ。晩婚や就職難、共働きが影響しているとみられる。そのほか、3人以上子どもを生む家庭が増えていることも影響しているようだ。
◇40歳以上の出産が過去最多
統計庁が先ごろ公表した2011年の出生統計によると、昨年40歳以上の産婦が出産した子どもは1万635人で、1981年に統計を取り始めて以来過去最多となった。多胎児の割合(2.94%)を考慮しても、40歳以上の産婦は1万人を軽く超える。
6年連続の増加で、前年よりも14.5%増えている。
10年前の2001年(5445人)の約2倍で、過去30年間で最も少ない1989年(2101人)の約5倍だ。
1981年には9000人に迫る数だったが、その後1986年までは毎年減少が続き2000人台まで減った。しかし、1994年に3000人台、1996年に4000人台、2000年に5000人台と徐々に増加していった。
40歳以上の産婦の年齢は40歳前半がほとんどだった。50歳以上の産婦は66人で、16年来の高水準。
40歳以上の産婦が生んだ新生児の割合は2.26%で、初めて2%を越えた。
父親が40歳以上の新生児は4万6052人で、全体の9.77%を占めた。
◇学歴上昇が高齢出産の一因
40歳以上の中年出産の急増は、基本的に晩婚化が進んでいるためだ。
大学進学率が上昇し、教育水準が高まるとともに卒業後に正規の仕事に就くまでかなりの時間がかかり、結婚が遅れ出産も遅れる。
韓国保健社会研究院の報告書によると、2010年現在、25歳以上で学歴水準が高い女性ほど未婚率が高かった。男性は、非正規職の人は正社員の人に比べ結婚が遅かった。雇用形態が結婚の時期に大きく影響しているという分析だった。
結婚後も、共働きの女性は失業することを恐れ、仕事を優先し出産の時期が遅くなるケースが多い。
また、仕事と家庭の両立を考え、2人目以降の出産を遅らせる人が少なくないと専門家はみている。
韓国保健社会研究院の研究員は、晩婚と仕事の影響が大きいと話し、「働く女性は続けて2人目を出産すると育児の負担が大きくなるため、年を離して2人目を産むケースが多い」と説明した。
出産年齢の上昇による副作用は多い。
まず、低体重や早産などのリスクが高まる。また、還暦を過ぎても子どもの教育費を負担しなければいけない。両親が40歳のときに生まれた子どもは、両親の定年退職後に高校や大学に通うことになる。
その負担は、子どもの世代にも重くのしかかる可能性がある。
Copyright 2012(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0