会談で握手を交わす大韓赤十字社の金竜賢事務総長(右)と北朝鮮の崔成益副委員長(共同取材団撮影)=27日、開城(聯合ニュース)
会談で握手を交わす大韓赤十字社の金竜賢事務総長(右)と北朝鮮の崔成益副委員長(共同取材団撮影)=27日、開城(聯合ニュース)
【開城27日聯合ニュース】南北は26、27両日に北朝鮮・開城で赤十字会談を行い、離散家族再会の定例化など人道問題を協議したが、合意に失敗した。ただ、再会定例化や北朝鮮側が要求したコメと肥料の支援について、11月25日に再度赤十字会談を開き、協議を続けることで一致した。
 北朝鮮代表団の団長を務める崔成益(チェ・ソンイク)朝鮮赤十字会中央委員会副委員長は27日の会談で、前日に提起したコメ50万トンと肥料30万トンの支援要求に対する韓国側の立場表明を求めた。
 北朝鮮代表団は、再会の定例化をはじめとする離散家族問題の解決策に対し、コメや肥料を提供すれば解決していけると言及、離散家族問題と人道支援を関連付ける態度を示している。
 また、定例化に向け、再会場所となる北朝鮮・金剛山の離散家族面会所や金剛山観光再開問題を解決する必要があるとし、南北当局間の実務会談を早期開催するよう要求した。北朝鮮側は中断されている金剛山観光の再開などを求め、4月に同面会所など韓国側施設を没収・凍結する措置を取っている。
 これに対し韓国側は、こうした大規模な支援は赤十字レベルでは実施できず、当局で検討する事案だと説明。あわせて、再会の定例化、離散家族の生死・住所確認、手紙交換、韓国軍捕虜・北朝鮮拉致被害者の問題を話し合うため、11月25日に韓国側地域の京畿道・ムン山で赤十字会談を開くことを提案した。金剛山観光問題についても、再会定例化とは別問題だと改めて強調した。
 南北は次回の会談を11月25日に開催することで合意したが、北朝鮮は場所については追って通知すると返答した。
 韓国側は今会談で、離散家族再会の定例化と関連し▼南北各100家族ずつの再会を毎月実施▼以前に再会を果たした離散家族の再面会▼毎月5000人ずつの生死・住所確認▼80歳以上の高齢者の故郷訪問▼北朝鮮拉致被害者・韓国軍捕虜問題の解決に向けた生死確認――などを提案した。
 一方、北朝鮮は、ソル(旧正月)や秋夕(中秋節)などの祝日を基本に、1年に3~4回、それぞれ100人規模で再会を実施し、映像やビデオレターによる再会も並行して行うことを提案した。

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