討論会のようす。左から重家大使、スティーブン大使、主催者の具相チャン(ク・サンチャン)議員、程永華大使、イワシェンチョフ大使=23日、ソウル(聯合ニュース)
討論会のようす。左から重家大使、スティーブン大使、主催者の具相チャン(ク・サンチャン)議員、程永華大使、イワシェンチョフ大使=23日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル23日聯合ニュース】北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の当事国、米国、日本、中国、ロシアの駐韓大使らが23日、「北朝鮮核問題見通しと解法」討論会で顔をそろえ、高まる北朝鮮核脅威への「厳格な対応」を改めて確認すると同時に、対話チャンネルを介した平和的解決を強調した。
 まず、北朝鮮の2回目の核実験強行と一連のミサイル発射に伴う対北朝鮮制裁問題が議題となった。重家俊範駐韓日本大使は、北朝鮮が日本の上空に向けミサイルを発射したことで大きな不安を感じたとし「こうしたことを黙って見ている国民はいない。日本は北朝鮮の一連の行為を深刻な挑発と見なしている」と糾弾した。日本政府は国連安全保障理事会決議1874の実行に向けた対応を検討していると説明し、現在の大量破壊兵器に関する資金の流れを断ち切ることで、国際社会に強いメッセージを伝えることが何より重要だと主張した。
 スティーブン米国大使は、「米国は厳格に国連安保理決議1874を実行する」と強調し、北朝鮮がこうした行為に固執し過ちを正さなければ、米国民を保護し同盟を守るために必要なことを行うと述べた。
 程永華・中国大使は、中国も国際社会と同じ見解であることを強調。これまで北朝鮮核実験に対する安保理決議を支持し、責任ある建設的な態度で関連協議に参加してきており、安保理決議1874採択の際にも賛成票を投じたと述べた。
 イワシェンチョフ・ロシア大使は、決議1874は北朝鮮に適切なメッセージを送ったと評価した上で、事実上、北朝鮮を国際社会から孤立させる行為は非生産的だとの考えを示し、決議1874に基づく追加制裁を厳格に規定する必要があると述べた。
 次いで4カ国大使は、北朝鮮核問題の平和的解決に向けた6カ国協議の重要性に注目しながら、北朝鮮に早期の復帰を要求した。
 重家大使は、日本は具体的な結実を得るため、6カ国協議の完全な実施を目標に緊密な協力を継続することを望むと述べた。6カ国協議は非核化という目的を実現するため常に考えるべきものだとし、6カ国協議体制支持の立場を示した。北朝鮮を除く5カ国による会合の構想に関しては、「現時点で具体的な見通しがあるものではない。6カ国協議の枠内でプロセスを進展させるため、日米韓協議が行われている」と述べるにとどめた。
 スティーブンス大使も、「6カ国協議の枠のなかで解決したい。6カ国協議というフォーマットが過小評価されてはならない」と、6カ国協議の重要性を主張した。米朝協議については「米国はいつでもオープンだ」と述べ、それ以上の言及はなかった。
 程大使は、関連国は現時点で、冷静さと自制を維持しながら悪循環を防ぎ、情勢が統制不能な方向に進むことを防がなければならないとの考えを示し、平和的な方法で膠着(こうちゃく)局面を打破しなければならないと強調した。
 イワシェンチョフ大使も、「朝鮮半島核問題は6カ国協議の枠のなかで可能だ」と述べた。すべての当事国が非核化経済補償を履行するとともに、核拡散防止条約(NPT)に復帰するよう北朝鮮を説得しなければならないと述べた。

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