労組に暴力団が関与…労組の不正行為に批判の声高まる=韓国(画像提供:wowkorea)
労組に暴力団が関与…労組の不正行為に批判の声高まる=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国メディア「ヘラルド経済新聞」によると、韓国警察は最近、建設現場での強制・暴力などの違法行為に対する特別取り締まりを行い、過去3か月間に総計2863人を摘発し、29人を逮捕したという。実際には、暴力団組織が労働組合に関与して建設会社を困難に陥れた例や、障害者のいない障害者組織を作り、建設会社から金品を強奪した例などが確認されている。

 韓国警察庁の国家捜査本部は9日、「建設現場で安全関連の申告や外国人の違法雇用を問題視し、事実上の支配者としてゆすりを働く行為が構造的に固定化している事実を確認した」とし、特別取り締まりの中間結果を発表した。

 警察によると、取り締まり人数全体の約77%が、韓国労組の2大中央組織、全国民主労働組合総連盟(民主労総)と韓国労働組合総連盟(韓国労組)の組合員であり、23%は小規模労組や環境団体、地域協議団体などだった。犯罪のタイプとしては、専任費・月例費などさまざまな名目の金品強奪が2153人(75.2%)が最も多く、建設現場への出入り妨害・業務拒否など業務妨害302人(10.5%)、所属団体員の採用や設備使用の強要284人(9.9%)と続いた。

 現在、暴力団に所属しているか、過去に暴力団に身を置いていた人々が、形式的に労働組合に加入した後、権力に介入し、暴力を働いた例も摘発されている。

 仁川地域暴力組織J派のメンバー1人が、地域建設労組法律局長を務め、建設現場で長期間の集会を開催することで工事を妨害し、組合員の雇用強要や福利費など名目で1100万ウォン(約112万円)を横領した疑いで逮捕された。また、忠北地域の暴力団P派、S派の所属組織員2人を含む合計3人も、労働省に労働組合の申告だけをしたまま、工事現場の前で集会を開き、建設会社を困らせる方法で8100万ウォン(約827万円)を横領した疑いで逮捕されている。

 尹大統領は10日、参謀たちとの会議でも「未来世代の若者たちの仕事、若者たちの未来を妨げる雇用詐欺、違法、横領、暴力など国民を苦しめ、弱者をより困難にする違法建設暴力について、今後も継続的に厳格に対処する」と訴えている。

 このような労組の違法行為について、韓国の世界日報は9日の社説で、「社会的弱者扱いを受けていた労組は、今や横領や腐敗の温床になって久しい。市民の不便は無視し、自分たちの利益だけを追求している」と批判した。

 ソウル経済新聞も10日の社説で、「建設現場で明らかになった違法行為は国民の怒りを買うのに十分だ。政府は徹底的な調査と厳格な処罰で建設暴力を根絶し、建設現場の法治を正しく確立しなければならない」と強調した。
Copyrights(C)wowkorea.jp 104