結婚3か月の農協職員、職場でのいじめを苦に自殺…遺書に「生きていたら、つらい日々が長引くだけ」(画像提供:wowkorea)
結婚3か月の農協職員、職場でのいじめを苦に自殺…遺書に「生きていたら、つらい日々が長引くだけ」(画像提供:wowkorea)
韓国・チョルラブクト(全羅北道)のある地域の農協で、上司からの度重なる「職場いじめ」を苦にして30代の職員が自殺していたことがわかった。

 25日、Aさんの遺族などによると、全北のある地域の農協に勤務していたAさん(33)は去る12日、自宅近くの駐車場で亡くなっているのが発見された。彼が残した遺書には、上司らから継続的に嫌がらせを受けていたと記されていた。

 2019年に入社したAさんは昨年1月、上司Bが赴任した後から度重なる暴言に悩んでいたという。上司Bは、職員らが見ている前でAさんに「なんで仕事ができないんだ」、「頭の中に何が入っているんだ」などと叱責したと伝えられた。

 Aさんが職員駐車場に車を停めると「お前がなぜここに駐車するんだ」と文句を言ったり、「お前の家は裕福だから、ロブスターでも買って来い」と命じたりしたという。また昨年10月、Aさんが結婚を控えていたときには「繁忙期の10月に結婚する農協職員がどこにいるんだ。精神はあるのか」などと暴言を吐いたと遺族は説明した。

 これらの嫌がらせに耐え切れず、Aさんは昨年9月、結婚を3週間後に控えて自殺未遂をしたという。当時、Aさんの異変に気付いた家族が通報し一命をとりとめ、病院の心療内科で診察を受けて2週間、入院した。

 その後、農協側は職場でのいじめ問題を調査し、昨年12月5日に正式な調査結果、審議委員会を通して上司ら2人について「嫌疑なし」と判断していた。

 Aさんの家族は、農協が加害者と被害者を分離せずに調査をおこなったと主張。

 結局、Aさんは去る12日、駐車場に車を停めて命を絶った。残されていた遺書には「頑張って仕事しようとしたが、事務室からは『休職しろ』と言われて(つらかった)」、「今回の選択(自死)によって家族は苦しむだろうが、この状態でずっと生きていったら、つらい日々が長引くだけだと思った」などと記されていた。

 Aさんの家族はこの日、全羅北道警察庁を訪れ、「職場でのいじめによって、息子は命を落とした。新婚3か月で命を絶つしかなかった息子の無念を晴らしてほしい」と訴えた。

 同件について、農協側は「職員らを相手に調査したところ、Aさんの主張に同意できないという職員らの意見をもとに職場いじめに関して『嫌疑なし』と結論を出した」と説明。

 そのうえで「Aさんには1か月間の命令休暇を決定し、その後、Aさんの部署を変更するなど、上司と(居場所を)離すために努力した」とし、「万が一、警察の捜査や雇用労働部(部は日本の省に相当)の調査がおこなわれれば、誠実に対応する」と伝えた。

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