韓国軍、北朝鮮の無人機「準備態勢」発令まで1時間半以上所要(画像提供:wowkorea)
韓国軍、北朝鮮の無人機「準備態勢」発令まで1時間半以上所要(画像提供:wowkorea)
北朝鮮の無人機が領空侵犯した当時、無人機に備えた態勢発令まで、1時間半以上かかったという内容が事後点検で明らかになった。

 7日、韓国軍によると、軍事境界線(MDL)に向かって降りてくる特異な航跡を韓国軍が初めて認知した時間は、先月26日午前10時25分ごろ。レーダー上には10時19分ごろから捉えられていた。

 無人機はキンポ(金浦)とパジュ(坡州)の間にあるハンガン(漢江)に沿って、ソウルに向かった。軍がこれに対して、無人機対応態勢である「トゥルミ(タンチョウ)」を発令するまで1時間半以上かかった。正午ごろになって、ようやく発令されたという。

 対応態勢の発令は、無人機がすでにソウルに進入し、大統領警護のための飛行禁止区域であるP73など、ソウル上空を横断した後のことだった。

 さらに、点検では、連絡体制のミスも指摘された。陸軍第1軍団や合同参謀本部では、午前10時19~25分の間に無人機を探知・認知したが、その事実をソウルの防衛任務を担っている首都防衛司令部に伝達していなかったことが分かった。

 首都防衛司令部では、午前10時50分ごろにソウル上空の異常航跡を認識。検討した結果、無人機が侵犯したと結論をくだしていた。

 同司令部は11時27分ごろ、「直接対応作戦を開始する」と合同参謀本部に報告。その際、合同参謀本部などが無人機作戦を展開中だと、初めて把握したという。

 合同参謀本部は先月28日、国会国防委員会に無人機の件について緊急報告した際、「全軍警戒態勢を2級に格上げした」と報告。しかし、全軍の中で担当区域が直接侵犯された部隊間でも、まともな状況伝達や協力が、なされていなかったことが判明した。

 同本部の戦備態勢検閲室では、現在、作戦状況全般を再確認して再整備し、作戦中に発生した弱点や補完点を把握しているという。
Copyright(C) herald wowkorea.jp 104