握手を交わす権氏(右)とサルモン氏=2日、ソウル(聯合ニュース)
握手を交わす権氏(右)とサルモン氏=2日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の権寧世(クォン・ヨンセ)統一部長官は2日、北朝鮮の人権問題を担当する国連のサルモン特別報告者とソウルで会談し、「朝鮮半島平和と南北関係改善は朝鮮半島に暮らす南北住民の人間らしい生活のため必要」としたうえで、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は朝鮮半島の非核化や南北関係改善だけでなく、北の住民の人権改善のため努力する」との姿勢を示した。

 また、北朝鮮人権問題への対応には二つがあるとして、「まずは北の人権状況を悪化させた人たちにきちんと責任を負わせる必要がある」と強調。「もう一つは北の住民の実質的な人権を改善させること」とし、「人権を侵害した人たちに責任を負わせることも結局、北の住民の人道的な状況を改善させるため必要だ」と述べた。

 権氏は文在寅(ムン・ジェイン)前政権の北朝鮮人権問題への対応について、「前政権で北の人権に関連した努力を怠ったことを非常に残念に思っている」と指摘した。文前政権は国連での人権を巡る議論に「まったく積極的ではなかった」とし、今後改善していく考えを表明した。韓国は文前政権時代の2019年から3年間、国連の北朝鮮人権決議案の共同提案国に参加しなかった。

 権氏は韓国で北朝鮮人権法が16年になって施行されたことを「恥ずかしく思わなければならない」とし、同法に基づく北朝鮮人権財団の発足が遅れていることに触れ、「早いうちに設立されるようあらゆる努力を尽くす」とも言明した。

 サルモン氏は「北朝鮮の人権改善のため、(われわれは)共通の目標を持っている」と応じた。

 サルモン氏は先月27日に韓国を訪問。北朝鮮人権団体や朴振(パク・ジン)外交部長官ら政府関係者、脱北者らと面会した。

 ペルー出身の国際法学者であるサルモン氏は7月の国連人権理事会で特別報告者に任命された。


Copyright 2022YONHAPNEWS. All rights reserved. 40