福島汚染水…韓国政府は強い姿勢で望むべきだ = 韓国(画像提供:wowkorea)
福島汚染水…韓国政府は強い姿勢で望むべきだ = 韓国(画像提供:wowkorea)
日本政府が福島原発の汚染水を放出することを決めた中、専門家は韓国のチェジュ(済州)島沖に及ぼす影響を懸念している。

 国際環境団体「グリーンピース」も日本に向け「全世界の海に取り返しのつかない被害を与える」と警告している。

 22日、AP通信は、日本原子力規制委員会が福島第1原子力発電所の汚染水を海に放出するという東京電力(TEPCO)の実施計画を承認したと報じた。

 この計画は、海底トンネルを利用して福島第1原子力発電所から約1キロ離れた沖合に放出するというもので、来春からの開始を目指している。

 これに先立ち、日本政府は昨年4月、汚染水を多核種除去設備(ALPS)で処理した後、海水を薄めて放出することを決定している。

 しかし、ALPSで汚染水を浄化処理し、62種類の放射性物質を除去することができても、三重水素(トリチウム)は濾過できない。

 放射性物質であるトリチウムは気体状態でベータ線を放出するが、ベータ線が体内に入ると放射線被ばくを引き起こす。

 また、汚染水放出の影響が韓国の済州島沖まで影響を及ぼす可能性も取り沙汰されている。

 21日、環境にやさしい無償給食運動本部が開催した「福島汚染水放出と地域の食べ物対応」企画講演で専門家は「福島原発事故後、放射能がしっかりとコントロールされていない」と懸念を表明した。

 専門家は「日本は汚染水を海に放出することを計画しているが、日本内部からも反対の声がある。福島で放出されれば、その7か月後には済州島沖にまで汚染水が流れてくるという分析がある。日本だけの問題ではない」と説明した。

 日本の決定に対し、22日(現地時間)、グリーンピースは声明を発表し、日本政府が汚染水の海洋放出の安全性を裏付ける科学的根拠を提示していないとし、「国連海洋法条約の包括的環境影響評価をする必要がある」と主張した。

 さらに「汚染水海洋放出は、日本と韓国の漁業に莫大な被害を及ぼすことが予想され。今現在も福島から水揚げされる魚からは、大量のセシウムが検出されており、汚染水放流後にはさらに多くの魚類に影響を及ぼすだろう」と述べた。

 チャン・マリー グリーンピース気候エネルギー活動家は「ユン・ソギョル(尹錫悦)政権が今回の決定にただ指をくわえて見ているだけではダメだ。168か国が批准した国連海洋法条約を基に日本政府に圧力をかける必要がある」と警告した。

 韓国政府はこの日、ソウルにある韓国政府庁舎でパン・ムンギュ国務調整室長主宰の「福島原発汚染水 海洋放出対応 関係省庁会議」を緊急開催し、対応策について話し合い、毎月、国内の港湾、沿岸の放射能モニタリングを周期的に実施し、輸入水産物原産地のチェックを強化するなどの対策を推進することを決定した。
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