韓国航空宇宙研究院を訪問した尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領=6日、大田(聯合ニュース)
韓国航空宇宙研究院を訪問した尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領=6日、大田(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は6日、韓国初の国産ロケット「ヌリ」打ち上げの事業主体、韓国航空宇宙研究院(大田市)で懇談会を開き、ヌリの2回目の打ち上げが成功したことを祝った後、「ロケットの技術力を企業に移転し、産業の競争力を強化していく」と述べた。韓国独自の衛星測位システムと次世代通信規格「6G」の移動通信技術を備えた衛星を活用する自動運転車をはじめ、ドローン(小型無人機)や「空飛ぶクルマ」と呼ばれる都市航空交通システム(UAM)など、新たなサービス産業への取り組みを本格化する構想を示した。

 ヌリは先月21日に韓国南部の羅老宇宙センターから打ち上げられ、人工衛星の目標軌道投入に成功した。

 尹大統領は懇談会で、ヌリを開発した航空宇宙研究院の研究陣と産業界関係者、ヌリに搭載された超小型衛星(キューブサット)を製作した大学院生を「ヌリ号の英雄」とたたえ、韓国が世界7番目の宇宙大国に浮上したと強調した。

 また「われわれの未来は国家競争力の核心的な分野である宇宙にかかっていると言っても過言でない」と述べ、「宇宙経済」時代を開くための思い切った投資と「航空宇宙庁」設置による体系的な支援を約束した。2031年までの月着陸船の開発と、人類を月に送り探査する米国主導の「アルテミス計画」への参画に本腰を入れると同時に、宇宙資源の探査と開発にも力を入れるとした。

 そのために研究者と現場の声に耳を傾け、国内外の企業と緊密に協力する考えを示した。宇宙を通して子どもと青少年の夢を膨らませるように支援していくとも述べた。

 尹大統領は懇談会に先立ち航空宇宙研究院の衛星実験棟を訪れ、地球を精密観測する多目的実用衛星6、7号機に関する説明を聞いた。ヌリが軌道に投入した性能検証用の衛星など、韓国の衛星の運用管制を担当する衛星総合管制室も視察した。


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