大田市の宇宙専門家たちが航空宇宙庁の慶尚南道への設置に反対した(画像提供:wowkorea)
大田市の宇宙専門家たちが航空宇宙庁の慶尚南道への設置に反対した(画像提供:wowkorea)
宇宙産業の育成を行うテジョン(大田)ニュースフェイス発展協議会など科学技術界の15団体と、宇宙産業の専門家80人が28日、ユン・ソクヨル(尹錫悦)政府が決定した「航空宇宙庁のキョンサンナムド(慶尚南道)への設置」に反対すると発表した。

これに先立ち尹氏は、慶尚南道のサチョン(泗川)に航空宇宙庁を設立すると公約した。同地に韓国航空宇宙産業(KAI)をはじめとした航空宇宙企業や、航空産業技術試験院の宇宙部品試験センターなどがあり、民間企業を中心に商業化しやすいという点を考慮した。一方、大田市には、テドク(大徳)研究開発特区に政府の研究機関や宇宙企業が密集しており、セジョン(世宗)市の政府庁舎と連携しやすいという点から、誘致競争を繰り広げていた。

今回、反対する理由としては、実用化と航空機設備などが中心となる航空分野とは異なり、宇宙分野は研究開発(R&D)を中心に進むため、統合には無理があるという点、また宇宙関連業務が多様な部署に散らばり効果的な対応ができないため、独立した宇宙関連組織が必要という点、そして政府機関や大学、事業者などと協力できる組織が必要という点において、インフラを備えた大田市を見落としているという点を挙げた。

韓国航空宇宙研究院のシン・ミョンホ労働組合委員長は「尹氏は政治が科学に介入しないようにすると言ったが、今回の誘致地域の決定においては研究現場の意見が反映されないばかりか、意見を聞かれたこともない。科学技術情報通信部が宇宙分野を独り占めにしようとしているため既存政府の非効率的な行政が続き、構築されたインフラも活用されない、国益損失につながる非効率的な決定」と批判した。

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