韓国のパク・チン(朴振)外相候補者(画像提供:wowkorea)
韓国のパク・チン(朴振)外相候補者(画像提供:wowkorea)
韓国のパク・チン(朴振)外相候補者はきょう(30日)、これまでのムン・ジェイン(文在寅)政府による対中外交について「我々の主権・アイデンティティ・主要な国益がかかっている事案においては、断固とした立場を明らかにし守ることが必要なのだが、そのような観点で残念な部分があった」と語った。

パク候補はこの日、国会外交統一委員会に提出した人事聴聞の書面質疑の答弁書で、これまで “対中屈辱外交”という表現を使った根拠について問う、与党“共に民主党”議員の質疑に対し、先のように答えた。

パク候補は「中国は第一の貿易相手国であり、北朝鮮の核・ミサイル問題の解決において主要な利害関係国だ」とし「新たな政府は、相互尊重と協力そして国益と原則に基づいて対中外交を推進していき、このために戦略的疎通を強化していく」と強調した。

サード(THAAD:終末高高度防衛ミサイル)“3不”問題については「われわれの安保主権を制約する内容は、協議対象になり得ない」と語った。

これまで保守陣営は、いわゆる “サード3不”の約束を「文政府が中国の顔色をうかがって主権を放棄した事例」として言及してきた。「サード3不」とは、サードの追加配置・米国のMD(ミサイル防衛システム)参加・日米韓の軍事同盟の3つをしないことを中国と約束したもので、「サード問題を封じた」として問題視されてきた。

米中対立の事案である “南シナ海問題”に関して、パク候補は「わが国も南シナ海の平和と安定・航行および上空飛行の自由を維持していくための国際的努力に参加していく必要がある」と語った。

対中けん制の性格を帯びた “クアッド(Quad・日米豪印の4か国安保協議体)”加入推進による中国との摩擦の懸念に対する代案を問う質問に、パク候補は「クアッドとの協力は、特定国家を排除したり狙ったものではなく、実質的な利益を得ることのできる分野において、域内の国々と互恵的協力を拡大させていこうとするものだ」と答えた。

福島原子力発電所の放射能処理水の海洋放流については「IAEA(国際原子力機関)による透明性のある検証動向と日本側の措置を注視しながら、(国連海洋法協約上の)紛争解決手続きの回付を含めたあらゆる対応方案を検討していくべき必要がある」と語った。

だた、日米韓安保協力については「最近、北朝鮮による核・ミサイルの脅威が高まっている状況であることを踏まえると、日米韓の安保協力はこれまでで最も重要だとみている」として、積極的な態度を示した。

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