(画像提供:wowkorea)
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前回日本人の気質について「詰める」枠内に収める快感をお話しましたのでもう少し理解を深めるため話を続けます。勿論“つまらない”話には致しません^^;

 「韓国から見たニッポン」(李元馥、イ・ウォンボク、リウオンボク)によると日本は戦後の高度経済成長により80年代に経済大国に上り詰め世界をして「JAPAN AS NO.1」と言わしめたのは
1)世界最高の品質(匠/完璧を追求する)、
2)勤勉、節約、貯蓄する国民、
3)エリート官僚、
4)規格製品、大量生産、
5)三位一体(政、官、財の協調)、
6)年功序列、終身雇用制、
7)いいとこ取り、
以上の要因を成功の理由にあげています。

 “きちっと枠内に納まらないと気が済まない”と「詰まらない」、良しとしない気質は外敵が容易に侵略できない島によって守られてる地政学的「枠」、高い山や急流の多い川などの地理的な制約から来る「囲い」により、外に出るよりその場で一所懸命突き詰める気質が「匠の技」を育くみ世界最高の品質を誇ったのではないでしょうか?! 

 ですから日本には何百年続いた企業や店があり世界で最も長寿企業が多い国になっています。日本だけで世界でほぼ半数を占めており、その数8万66社のだそうです(41.3%)。統計によりますと韓国は2社に過ぎません。

 この格差は地理的環境や地政学的な違いだけでなく、日本が職人を尊重する社会であることも大きく影響しています。そう「日本一」イズムです。その例として世界に誇れる陶磁器があるます。薩摩焼や有田焼は秀吉が朝鮮半島に侵略した時に連れていかれた陶工によって完成せれたもので、彼らが日本で朝鮮より高い身分や待遇が保証されたために可能でした。

 朝鮮ではその腕前が日本ほど尊重されなかったので家業として代々受け継がれな無かったので青磁などの匠の技が途絶えてしまいました。韓国人として何とも恥ずかしい限りです。日本と違って韓国では家業を継ぐケースが少なくいくら繁盛してても息子に継がせず、勉学に励んでよい大学に入り高等試験に受かって権力の中枢に入るか医者になって欲しいというのが韓国の親の願いです。

 勿論社会の変化に伴いこのような期待は以前より少なくなりましたが、ベースには依然”権力志向”、“中央志向”が残っています。その証拠に韓国人は一般庶民からお金持ちまで政治に高い関心を持っています。嘘だと思うならタクシーに乗った時、運転手さんに最近の韓国の政治情勢について聞いて見てください。目的地に着くまで延々と話し続けることでしょう。日本の運転手さんには考えられないことです。

 また韓国人の政治意識の高さは今度の大統領選挙の投票率77.1%が証明してます。余計なお世話かもしれませんが、日本の皆さんが韓国人と接する時には韓国の政治について知らなくとも日本の政治の知識を持ってないと問題意識のない軽い人に見られます。念の為。

 社会が安定していて行為に対する報いが望めれば、自ずとよく働き節約し明日への蓄えも可能ですので高度成長の礎になりました。また安定したシステムが稼働してれば官僚は不正蓄財など余計なことを考えず仕事に打ち込めまし。とど重なる自然災害や地理的条件に対処する能力が求められる日本では個性よりも「和を以て貴しとなす」心得は三位一体、規格大量生産を可能にしました。

 最後の「いいとこ取りは」日本人の柔軟な思考から来るもので、なぜその様な思考が可能になったか次回詳しくお話します。

※権鎔大(ゴン・ヨンデ)韓日気質比較研究会代表の寄稿。ソウル大学史学科卒業、同新聞大学院修了。『あなたは本当に「韓国」を知っている?』の著者

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