韓国では、「室外マスク解除」措置における新旧権力間の対立が起きている(画像提供:wowkorea)
韓国では、「室外マスク解除」措置における新旧権力間の対立が起きている(画像提供:wowkorea)
韓国では、「室外マスク解除」措置における新旧権力間の対立が起きている。政権引き継ぎ委員会は現政府の決定にすぐさま遺憾を表明し、現政府は「政治的に判断したものではない」と反発した。

きょう(30日)中央災難安全対策本部によると、5月2日から室外マスク着用の義務が解除される。ただ、密集による感染の可能性が依然としてあることから、50人以上が集まる行事や施設利用時にはマスクを着用しなければならない。

政府の発表直後、引継ぎ委員会は「遺憾だ」として強い反対の立場を示した。アン・チョルス(安哲秀)引継ぎ委員長は、前日記者たちに「今現在、現政府の実績として『治療用マスク解除をする』と発表したことは、あまりにも性急な判断ではないか(と思う)」とし「現政府の功績にしようとするのではないかという懸念がある」と語った。アン委員長はこの日の午後にも取材陣たちに「もちろんマスクを室外で外すことはできるが、再び感染が増加したら今度は誰がその責任をとるのか」と指摘した。

引継ぎ委員会・コロナ非常対応特別委員会の報道官も、前日の会見で「コロナ非常対応特別委員会は、政府が発表した室外マスク解除の決定に対して遺憾を表する」と伝えた。つづけて「引継ぎ委員会は、新型コロナ事態からの日常回復の一環としてマスク着用の解除方向に対して共感はするが、現時点での室外マスク解除は時期尚早であることを幾度も強調してきた」とし「引継ぎ委員会は、政府の今回の決定が科学防疫に基づいて下した決定なのか疑問を持たざるを得ない」と強調した。

これに対して政府は「政治的判断ではない」と強調した。韓国疾病管理庁のチョン・ウンギョン(鄭銀敬)庁長は前日の会見で「室外マスク防疫措置に対して、政治的に判断していない」とし「ここ6週間、感染者の減少が続いており、ある程度ワクチンと自然感染による免疫レベルが高まっている点を考慮した」と語った。しかし「われわれがきょう発表したのは、室外マスクが必要ないというフリー宣言ではない」とも語った。

引継ぎ委員会は今月27日に “コロナ100日ロードマップ”を発表し「5月下旬頃に、室外マスクの解除について決定する予定だ」と明らかにしている。この場でアン委員長は「外国の先進国で室外マスクを解除したレベルにまで(感染者数が)減少すれば可能ではないかと思う」と説明した。

引継ぎ委員会は “コロナ100日ロードマップ”を発表し、新政府発足後30日・50日・100日以内の推進課題を分類した。「室外マスクフリー宣言」の検討は、30日の課題に含まれていた。

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