韓国最長の「保寧海底トンネル」…90分の距離を10分に短縮(画像提供:wowkorea)
韓国最長の「保寧海底トンネル」…90分の距離を10分に短縮(画像提供:wowkorea)
韓国・チュンナム(忠南)地域のポリョン(保寧)市にある保寧海底トンネルは、外から見れば平凡なトンネルのように見える。トンネルの入り口に設置された魚の造形物がなければここが海底トンネルだと気づかないかもしれない。トンネルの中には傾斜があるが、わからないほどに緩やかだ。陸上トンネルのように楽に走行していると、すぐにトンネルから出る。国内で最も長い海底トンネルでありながら、運転手がそれを認識できないほど、安全に心血を注いだためだ。

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25日に訪れた保寧海底トンネルの建設現場は、来月の正式開通を控え仕上げ作業の最中だった。保寧海底トンネルは保寧市・シンフク(新黒)洞とオチョン(鰲川)面・ウォンサンド(元山島)里をつなぐ6.9キロの長さのトンネルだ。深さは海底面より最低55メートル低い。保寧海底トンネルの海底区間は5.2キロで国内の海底トンネルとしては最も長い。日本の東京湾アクアライン、ノルウェーのボクナフィヨルドなど3つの海底道路に次ぎ5番目に長い海底道路だ。2010年に着工し、11年かけて工事を終えた。

保寧海底トンネルが開通すれば、保寧・テチョン(大川)港から忠南・テアン(泰安)郡のアンミョン(安眠)島までの移動が1時間30分から10分台に短縮される。トンネルの開通によって地域住民が便利になるだけでなく、物流費用も190億ウォン以上削減できるというのが国土交通部(部は省に相当)の説明だ。

国土交通部や施工を受け持った現代建設が工事中に最も神経を使ったのは安全だ。海底トンネルであるだけに小さなミスが大事故につながるためだ。現代建設は震度6規模の揺れにも耐えられるようトンネルを設計した。特に、海底区間は陸上区間よりもコンクリート構造体を厚くし、安全性を強化した。

しかし、すべてが保寧海底トンネルの工事を歓迎しているわけではない。元山島の住民の一部はトンネルの出口に漁業権の補償を要求する横断幕を掲げた。トンネル工事の過程で出た地下水と砕石が養殖場に流入し、魚が大量死したというのが住民の主張だ。テジョン(大田)地方国土管理庁のユ・ヨンシク道路計画課長は、「大量死は最近発生したのではなく、過去に起こったこと」とし、「原因をめぐって漁民と施工者間の意見が食い違い、訴訟が進められている。判決結果が出ればそれに基づき対応する」と話している。
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