韓国の経営学者10人に6人が「韓国の経営環境・企業家精神は先進国に後れをとっている」=アンケート調査で(画像提供:wowkorea)
韓国の経営学者10人に6人が「韓国の経営環境・企業家精神は先進国に後れをとっている」=アンケート調査で(画像提供:wowkorea)
韓国の経営学者10人に6人は、韓国の企業経営環境と企業家精神が、「先進国に比べて遅れている」と考えていることが、アンケート調査で分かった。

 全国経済人連合会(全経連)は今月9~15日、韓国経営学会の会員175人を対象に、企業の経営環境などに関するアンケート調査を行った。その結果、回答者の62.3%が先進国に比べて韓国の経営環境を「非常に悪い」「悪い」と評価したと21日、発表した。

 経営環境が遅れている理由(重複回答可能)としては、企業に対する規制が負担39.4%、雇用費用の増加31.7%、貿易関連の不確実性12.8%などの順だった。

 次期政府が経営環境改善のために推進しなければならない政策としては、「企業規制の緩和」(34.0%)、「企業の雇用柔軟化」(26.0%)、「海外市場の開拓および取引先の多角化を支援」(14.0%)などが挙げられた。

 現時点での重要な課題はグローバル・サプライチェーンの再編(30.3%)、デジタルへの転換を加速(29.7%)、ESG(環境・社会・支配構造)経営(21.7%)、消費トレンドの変化(17.7%)の順だった。

 経営環境に最も必要な企業家精神では40.6%が創意・革新、29.7%が危機に対する対応能力、12.0%が挑戦意識と答えた。

 創意・革新などを発揮した韓国を代表する企業家としては、回答者の34.3%が故チョン・ジュヨン(鄭周永)現代グループ創業者、21.1%が故イ・ゴンヒ(李健煕)サムスン電子会長、17.1%が故イ・ビョンチョル(李ビョンチョル)サムスングループ創業者などをあげた。

 韓国の企業家精神いついては、経営学者の70.3%が、先進国に比べて水準が低いと評価した。

 企業家精神の水準が先進国より低い理由としては、失敗を容認しない社会雰囲気(23.2%)、企業・企業家に対する否定的認識(17.1%)、若年層・中年層が安定的な職業を好む(15.0%)の順だった。

 また、企業家精神の水準も次第に低下していることが調査で分かった。

 時代別の企業家精神に対する評価は10点満点で、1970年代以前6.3点、1980年代6.3点、1990年代6.1点、2000年代5.7点、2010年代5.3点だった。

 全経連の関係者は「企業家精神が向上できる環境づくりが必要だ」とし、「規制緩和と企業の雇用柔軟化を通じて、経営しやすい環境を作らなければならない」と述べた。
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