韓国の新型コロナ新規感染者は「3292人」と集計された(画像提供:wowkorea)
韓国の新型コロナ新規感染者は「3292人」と集計された(画像提供:wowkorea)
韓国では「段階的日常回復(ウィズコロナ)」の施行以降、新型コロナウイルス感染症の拡大が強まる中、きょう(18日)発表の一日の新規感染者数はこれまでの最大値を記録した。

特に60代以上の高齢層の感染者が増えたことで、重症患者も増加した。これにより重症患者の病床稼働率が80%に近づき、「昨年の病床不足事態が再現されるのではないか」という懸念の声があがっている。専門家たちは「療養施設への防疫を強化し、ブースター接種(追加接種)を、高齢層を中心に速やかに進めるべきだ」と助言した。

きょう中央防疫対策本部によると、この日の午前0時基準での一日の新規感染者は3292人と集計された。これは、韓国で最初の患者が発生した昨年の1月20日以降、約1年10か月(668日)間における最大値である。

2日連続で一日の感染者数が3000人台発生したことも今回が初めてで、今日発表の数値は前日発表の数値(3187人)より105人多い。

特に首都圏での感染拡大は深刻で、首都圏全体の感染者数も前日に記録した過去最大値を塗りかえ、2500人台後半を記録した。

この日に集計された重症患者は506人で、前日につづき2日連続で500人台を超えた。また前日に新型コロナにより死亡した患者は29人であった。

このような状況は防疫体系を転換した後、防疫守則が緩和されたことで、人々の接触を通じて感染が拡大したことによるものだとみられる。また、以前すでに新型コロナワクチンを接種した60代以上の年齢層では、接種効果が低下したことによりブレークスルー感染(突破感染)が続出していることに加え、接種をしていない10代以下を中心に感染が拡散していることも要因にあげられる。

問題は、首都圏に感染者の70~80%が集中していることから、首都圏の病床不足が現実化している点である。全国の重症患者病床のうち62.5%がすでに使用されていて、首都圏だけをみると稼働率は76.7%に達している。これは、韓国政府がウィズコロナを一時中断する「非常計画(サーキットブレーカー)」の発動基準として提示した「重症患者病床稼働率75%」を超えた数値である。ソウルだけをみると、病床稼働率は80.6%に達している。

専門家たちは、感染拡大は今後より強まるものとみて「防疫強化と重症患者病床の強化が急がれている」と助言した。

カチョン(嘉泉)大学キル(吉)病院のチョン・ジェフン予防医学科教授は「ウィズコロナが施行されれば感染者数が増えることは予想されていたが、予想よりも重症患者数が急増している状況だ」とし「高危険群のいる療養施設の防疫を強化し、高齢層のブースター接種を一層急がなければならない」と語った。

また「重症患者病床を今よりも多く確保しながら、状態が重症でない患者は早期に退院させるというような、効率的な方法を検討しなければならない」とし「政府は規制や命令で病院をコントロールするのではなく、医療機関に必要なものが何なのかを把握し、何を支援したらよいのかを知り行動する方式が必要だ」と語った。

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