(画像提供:wowkorea)
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1965年、韓日修交のために韓国政府は事前に日本に対して韓国人の徴兵および徴用の”被害者”に対する補償として3億6400万ドルを要求した。交渉の末、「無償3億ドル、有償2億ドル、民間借款3億ドル」で妥結された。

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そして韓国政府は日本から得た資金で、農業分野、インフラ、製鉄所などの工場設立、鉄道・海運などの基幹網(※訳者注:交通ネットワークの基幹となる路線・航路)拡充に集中投資した。

加えて韓国政府は確認された徴兵および徴用の被害(8552人)に対する慰労金として計25億6560万ウォンを支給し、同時に日帝時代(※訳者注:日本帝国の半島統治時代、1910年~1945年)の財産権補償の名目で7万4967人に対して計66億2200万ウォンを支給した。

徴兵および徴用の被害に対して、当時の貨幣価値の額面で一人当たり30万ウォンほどの補償が行われたわけだ。その時の30万ウォンは現在の貨幣価値で計算して、大体1000万ウォン以上となるそうだ。

当時の韓国政府が日本から得た資金を全て被害補償に使わず、国家次元の産業発展に相当部分投じたことについて、今日では非難の声が多く存在する。しかし万が一、その時にその資金の全てを被害補償だけに使っていたとすれば、今日の韓国は東南アジアの経済水準もしくはそれ以下の水準にとどまっていた可能性が濃厚だ。

今日の視点・価値観で過去を非難することは容易いものだ。

2008年には「太平洋戦争戦後の強制動員犠牲者等の支援に関する法律」が発効し、二度目の政府次元の補償が開始された。徴兵および徴用によって死亡したり行方不明になったりした人の遺族に2000万ウォン(被害者一人当たり)が支給され、負傷した人に対しては最高2000万ウォンまで支給された。

国外へ徴兵および徴用され、後に韓国に帰国した生存者に対しては慰労金500万ウォンと共に医療支援金が支給された。これによって徴兵および徴用に対する韓国政府次元の正式な補償は二度目となった。

その後も2013年に革新系政党「民主統合党」の国会議員によって「対日抗争期の強制動員被害調査および国外強制動員犠牲者等の支援に関する特別法」が発議された。また2015年には保守系の政党「セヌリ党」の国会議員によって関東大震災での被害補償を主な内容とする特別法が企てられたりした。

加えて、当時与党だったセヌリ党の国会議員によって、2015年に徴兵および徴用による被害者遺族に補償金として一時金1億ウォンと共に、毎月の生活費として100万ウォンずつ支給するようにさせる特別法制定についての公聴会が開かれたりもした。

2017年には「国民の党」の国会議員によって、軍艦島での徴用者への補償を含む「日帝強制動員の被害者支援財団の設立・運営に関する法」が発議された。

2008年の「太平洋戦争戦後の強制動員犠牲者等の支援に関する法律」に基づく韓国政府次元による二度目の補償に関しては、徴用についての事実関係及び慰労金受給資格の如何などを巡る法廷訴訟が相次いだ。

そして裁判所が「徴用被害を立証する客観的証拠が無くとも慰労金を支給しなければならない」や「事実婚の関係であっても遺族認定されることで、慰労金を支給しなければならない」や「被徴用者の死亡後に養子縁組された子女も遺族認定されることで、慰労金を支給しなければならない」と言う判決などが下されたりもした。

加えて慰労金受給資格を欠いた人に接近して「政府から徴用補償金を得られるようにしてやろう」と言って、手数料などを要求して騙し取る詐欺事件が発生したりもした。

※この記事は韓国の保守論客ファンドビルダーさんの寄稿文を日本語に翻訳したものです。韓国メディアには既に韓国語版が公開されています。翻訳の正確さに対する責任は当社にあります。

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