韓国政府、アフガン現地人協力者の退避に軍輸送機を動員(画像提供:wowkorea)
韓国政府、アフガン現地人協力者の退避に軍輸送機を動員(画像提供:wowkorea)
韓国政府がアフガニスタン現地で韓国の公館などで働いていた現地人とその家族を、国内に移送するための作戦に乗り出した。

 韓国外交部(省に相当)は24日、「アフガニスタンで韓国の公館などで働いていた現地人職員とその家族を国内に移送するために、韓国軍の輸送機3機をアフガニスタンと近隣諸国に送り、作戦を遂行中だ」と明らかにした。

 続いて「この方々は数年間、大使館、韓国病院、職業訓練院などに勤めていた人」と説明した。

 今回、韓国に移送するアフガニスタン人は、現地に派兵された韓国軍を支援したり、韓国政府に協力していた医療人、技術者、通訳者などで、一般的な難民ではないという。

 韓国政府はアフガニスタンの再建事業のために、多数の現地人を雇用していた。

 特に2010年から2014年まで地方復興チーム(PRT)を派遣し、現地病院や職業訓練院などを運営する中で、現地人の協力と支援を受けた。

 彼らは、韓国政府に協力したという理由でタリバンの報復の脅威に直面し、助けを求めたという。

 ソ・フン大統領府国家安保室長は23日、国会運営委で「われわれに協力したアフガニスタン現地人の問題が急がれている」とし、「短くて1年、長くて7~8年間、韓国の公館や病院などに勤めてい方々だ。タリバン政権が発足してからは身の危険を感じている」と述べた。

 続いて「これらの方々に安全に退避できる避難所を確保しなければならない、国家的な問題意識と責務を持っている」とし、「国内移送問題を含め対策を講じている」と明らかにした。

 チョン・ウィヨン外交部長官も同日、国会外通委で「政府が20年以上、相当な金額の援助を行い、総合病院やさまざまなプロジェクトを進めてきた。その中で協力したアフガニスタン人が多数いる。彼らの中には韓国への移住を望む人もいるので、安全に韓国へ移送する方法について、政府も検討している」と説明した。

 今回、韓国に移送する予定のアフガニスタン人の具体的な規模は伝えられていない。

 ただ、ソン・ヨンギル共に民主党代表はこれに先立ち、政府のアフガニスタン再建事業に参加した現地人400人余りを国内に連れてこなければならないと言及していた。

 一方、在韓米軍基地の臨時収容など、アフガニスタン難民の受け入れの可能性は高くないようだ。

 これに関連し、ロイター通信は24日、複数の関係者の話として、米国が日本と韓国の米軍基地にアフガニスタン難民を臨時収容する案を、これ以上考慮しないことにしたと報じた。

 関係者らは「もっと適した地域があるようだ」とし、「日本と韓国は輸送と地理的理由などでリストから外すことにした」と説明した。

 ソ室長も23日、「アフガニスタン難民の受け入れは慎重に検討すべきこと」とし、「世論などを総合的に考慮して判断しなければならない大変複雑な問題だ」と話した。

 チョン長官も、アフガニスタン人を米軍基地に収容する問題について「米国と初期段階で議論したが、現在は協議が進んでいない」とし、「我が国の承認が必要な事案だ」と強調した。
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