値下がりするといわれていた卵の価格、なぜいまだに高いのか?=韓国(画像提供:wowkorea)
値下がりするといわれていた卵の価格、なぜいまだに高いのか?=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国では、6月末には価格が安定するといわれていた卵の価格が依然として高止まりしている。大型スーパーやスーパーマーケットでは相変わらず、卵1パック(30個)に10000ウォン(約942円)の値がつき、有精卵などは10000ウォンを優に超える価格となっている。

11日の農産物流通情報によると、9日現在の卵1パックの小売平均価格は7546ウォン(約711円)、最高価格は9500ウォン(約895円)だった。卵の価格は今年1月、1パックの価格基準で7000ウォン(約659円)台に突入した後、相変わらず値動きを見せていない。昨年、卵1パックの平均価格は5000ウォン(約471円)台だった。

卵の価格が上昇したのは、昨年末から今年初めまで全国的に猛威を振るった高病原性鳥インフルエンザ(AI)のためだ。高病原性AIが産卵鶏に発生し、産卵鶏の約23%が殺処分された。そのため、卵の供給が減り、価格が高騰した。一方、コロナの長期化で家庭料理に使われる卵の需要は増えた。今年第1四半期(1~3月)における1世帯当たりの平均卵購買量は137.7個で、昨年より7%増加した。

高病原性AIは4月初め以降には発生しなかったのだが、卵の価格は依然として1パック10000ウォン近くになっている。

当初、政府は今年第2四半期(4~6月)ごろには卵の価格が安定すると予想していた。殺処分後に再入植した若鶏たちが卵を生んで供給が回復するという前提だった。農業観測本部は、6月末には卵の価格が下がると見ていた。6月の産卵鶏の平均飼育頭数は7023万羽で、昨年より6.3%減少するものの、平年比では1.9%増加すると予想していた。

しかし、7月中旬になった今も、依然として卵の価格は下がっていない。理由は農家の産卵鶏の入植が遅れているためだ。大量殺処分で産卵鶏の需要が急増し、若鶏の価格が上昇したため、殺処分された産卵鶏ほど若鶏の数を満たせなかったのだという。若鶏代を負担しなければならない農家に、AIで大量殺処分した補償金がまだ全額支給されていないのも1つの要因だ。

産卵鶏の飼育数は平年並みに回復したものの、若鶏価格の急騰で入植が遅れたことから、老鶏が多くなり生産数が低下した。

養鶏業界は、卵の需要が急増するチュソク(秋夕、韓国のお盆期間)まで卵の価格は引き続き現在の水準を維持するものと見ている。

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