中国の水泳スター、ドーピング拒否の疑いで東京五輪に出場できず(画像提供:wowkorea)
中国の水泳スター、ドーピング拒否の疑いで東京五輪に出場できず(画像提供:wowkorea)
中国の水泳スター、孫楊(29)がついに東京五輪に出場できなくなった。

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 スポーツ仲裁裁判所(CAS)は22日(現地時間)、ホームページを通して「ドーピング検査を妨害した孫さんに4年3か月の資格停止処分を下した」と公式発表した。

 4年3か月の資格停止は当初下されていた8年から半分近く減った期間だ。それでも来月開幕する東京五輪には出場できない。資格停止は初めて懲戒を下した昨年2月28日から始まり、2024年5月に終了する。

 孫さんは2018年9月、ドーピング検査のサンプルを採集するために中国の自宅を訪れた検査員の活動を露骨に妨害するなど、検査を拒否した疑いがある。当時、孫さんは血液サンプルを採取した検査員の身分に疑問を提起し、警護員とともにハンマーで血液サンプルが入ったガラス瓶を割り、検査報告書まで破った。

 当時、中国水泳協会は「検査員たちが合法的な証明書や資格証などを提示できなかった」という孫さんの主張を受け入れ、懲戒処分をしなかった。国際水泳連盟(FINA)も実効性のない“警告”を出した。

 これを受け、世界反ドーピング機関(WADA)は2019年3月、孫さんとFINAをCASに提訴し、孫さんに最低2年から最大8年まで資格停止の懲戒を下すことを要求した。

 CASでの裁判が行われている間、孫さんは2019年7月に韓国・光州(クァンジュ)市で開かれた世界水泳選手権大会にも出場し、男子自由形200メートルと400メートルで金メダルを獲得した。しかし、他の選手たちは記者会見などで露骨に孫さんを非難した。さらに、表彰台で孫さんと写真を撮ることを拒否したり、無視したりする“表彰台ボイコット”を行ったりもした。

 その後、CASは異例な公開裁判まで行った末に昨年2月、孫さんに8年間の資格停止処分を下した。孫さんはCASの判決が不当だとして控訴し、スイス連邦裁判所は昨年12月、これを受け入れ、事件をCASに差し戻した。

 裁判所は、原審判事のうち1人が中国に対する偏見を盛り込んだ書き込みをSNSに掲載した点を問題視して「再審は原審と別の裁判部で担わなければならない」という判決を下した。しかし、再審は孫さんが「無謀な行動をした」と判断し、4年3か月の資格停止を確定した。

 世界的な水泳スターであり、韓国人水泳選手である朴泰桓(パク・テファン)のライバルとして有名な孫さんは、五輪だけで金メダル3個を首にかけた。2012年ロンドン五輪のクロール400メートルで朴泰桓が失格騒ぎを乗り越えて銀メダルを獲得した際には孫さんが金メダルを獲得した。孫さんは自由形1500メートルでも世界新記録(14分31秒02)で金メダルを獲得し、大会2冠王に輝いた。2016年のリオデジャネイロ五輪では自由形200メートルで金メダルを獲得した。

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