北朝鮮の金与正 朝鮮労働党第1副部長は、米国側の対北発言に「誤った期待だ」と伝えた(画像提供:wowkorea)
北朝鮮の金与正 朝鮮労働党第1副部長は、米国側の対北発言に「誤った期待だ」と伝えた(画像提供:wowkorea)
米韓両国は「ワーキンググループの廃止」というカードまで出し、「北朝鮮との対話」の環境づくりに乗り出したが、北朝鮮のキム・ヨジョン(金与正)朝鮮労働党第1副部長は「誤った期待だ」として、冷や水を浴びせた。

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これは ジョー・バイデン米大統領が対北制裁の行政命令効力を1年延長することにした直後に出された北朝鮮の反応で、北朝鮮が望んでいる制裁緩和などの「明確なニンジン策」がなければ 対話に応じないという意味だと解釈される。結局 米国側の「条件なしの対話提案」に、北朝鮮が改めて ボールを米国側に投げ返したことになる。

北朝鮮の対外政策を総括するキム副部長はきのう(22日)、北朝鮮の国営通信“朝鮮中央通信”を通じて発表した談話で「米ホワイトハウスの国家安保補佐官が、わが党中央委員会総会が今回宣言した米国に対する立場について『興味深いシグナルだとみている』と発言したという報道を聞いた」と伝えた。

ジェイク・サリバン米国家安保補佐官は今月20日(現地時間)、米ABC放送とのインタビューで「(米国との) “対話と対決”の両方に対して、準備ができていなければならない」というキム・ジョンウン(金正恩)労働党総書記の最近の発言を「興味深いシグナルだ」とし「北朝鮮からの明確なシグナルを待つ」と語った。

このことに キム副部長は「朝鮮のことわざに “夢より夢解き”(物事を自分に都合がいいように解釈すること)という言葉がある」とし「米国は多分、自らを慰める方向に夢解きをしているようだ」と皮肉った。つづけて「自ら抱いた誤った期待が、自分たちをより大きな失望へとおとしめることになるだろう」と短く警告した。対北制裁に関する進展なしに、米国との対話に応じる考えはないと、釘をさしたのである。

特に 今回のキム副部長の談話は、米国務省のソン・キム対北特別代表が米韓間の対北政策調整のために訪韓している中、出されたものだ。ただ 直接的にソン・キム代表に対して非難したものではないため、発言の水位を自制しながらも 遠まわしに米国に圧力を加えたものだとみられている。

一方 韓国統一部(省)の当局者は、この日のキム副部長の談話について「米国の政府要人の発言に対する北朝鮮の立場であることから、(韓国)政府が論評する事案ではない」として、言及を控えた。

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