コロナ禍で「報復性消費」効果、韓国クレジットカード会社の1~3月期の利益が前年比で33%増加(画像提供:wowkorea)
コロナ禍で「報復性消費」効果、韓国クレジットカード会社の1~3月期の利益が前年比で33%増加(画像提供:wowkorea)
韓国のクレジットカード会社の1~3月期における実績が大きく増加した。新型コロナウィルスで抑制されていた消費心理が回復したことで利用者が急激に増え、政府の金融支援により延滞率が大幅に改善されたことで貸倒引当金が減った影響がある。

韓国のクレジットカード会社8社(新韓、KB国民、サムスン、現代、ハナ、ウリ、ロッテ、BC)の1~3月期における連結当期純利益は7328億ウォンで、前年比33.6%増加した。

新韓カードは純利益が1681億ウォンで32.8%増加した。クレジットカードの営業利益は小幅に減少したが、ローンとリースがそれぞれ5.7%、21.3%増加した。KB国民カードの純利益は72.4%増の1415億ウォン。クレジットカードとローンが、均等に成長した。ローンとリースは前年同期比63.5%増えた。

サムスンカードと現代カードも純利益が増加している。サムスンカードの純利益は23.4%増の1384億ウォン、現代カードは16.4%増の802億ウォンだった。ウリカードは720億ウォンで、41%増加した。

またハナカードの純利益は725億ウォンで139.2%増加し、8社中で最大の伸び幅をみせた。

一方、ロッテカードとBCカードは純利益が減った。ロッテカードは0.39%、BCカードは64%、それぞれ減少。BCカードは昨年、マスターカードの株式を処分し法人税が増えたことが、純利益減少につながった。

クレジットカード会社による好実績の背景には、昨今回復している消費心理がある。与信金融協会によると1~3月期、クレジットカード決済の承認額は223兆8000億ウォンと、前年同期8.7%増加した。同期間の承認件数は3.3%増の52億件だった。

とくに昨年は使用が少なかった法人向けクレジットカードの承認額が大きく増加した。同承認額は38兆9000億ウォンで11.5%増加。同期間、個人向けクレジットカードは185兆ウォンで8.2%増加した。委縮していた企業活動が回復しているとみられる。

さらに昨年、金融当局が行った貸付期間延長や利子償還猶予などの支援も、クレジットカード会社の純利益増加に影響を与えている。延滞率が1%以下となり、自然と貸倒引当金も減少した。

ただしクレジットカード会社の実績好調が7月以降も続くかは未知数だ。加盟店が支払う手数料引き下げの可能性と、元利金償還の満期延長、利子償還猶予措置の終了などによる、延滞率の上昇を受けるためだ。

とくにクレジットカード会社は、手数料引き下げの影響を懸念している。クレジットカード会社は4月から手数料の再設定のための原価分析作業を進めている。原価分析作業は2018年に加盟店の手数料を引き下げて以来、3年ぶりに行われるものだ。現在、政界や団体などが新型コロナウィルスの長期間により、零細・中小の加盟店に対する手数料を引き下げるべきと主張している。



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