ワクチン需給至急の韓国…「米国にワクチン対価として何を差し出すか考えなければ」(画像提供:wowkorea)
ワクチン需給至急の韓国…「米国にワクチン対価として何を差し出すか考えなければ」(画像提供:wowkorea)
韓国のムン・ジェイン大統領が21日(現地時間)、米韓首脳会談ですぐに成果を出さなければならない分野はコロナワクチンの確保だ。対北朝鮮の問題、クワッド(QUAD)への参加などはもう少し時間をかけて検討することができるが、ワクチン確保はコロナ終息と直結しているため至急の課題である。

米国のブルース・ベネットランド研究所選任研究員は冷静だった。彼は15日(現地時間)、イーデイリーとの電話インタビューで「韓国は米国のようにワクチンの開発に投資していない」とし「そのため米国とは違ってワクチンの量が足りないだろう」と述べた。米国のワクチン供給を要求している現実は、韓国が自ら招いたという意味だ。

ベネット研究員は「ムン・ジェイン大統領は『トレードオフ(trade off・二つの政策目標の一つを達成するために、他の一つを犠牲にすること)』を考えなければならない」とし「何を譲歩するか、いろいろ準備するしかない」と述べた。

バイデン政権において、韓国はクワッド(QUAD)のメンバーである日本、インドなどに比べてワクチン供給の優先順位が下がるといわれている。よってワクチン供給を早めるために、韓国政府が半導体などのバイデン政権が力を入れているハイテク産業の対米直接投資というカードを使うという観測が出ている。

彼はいくつかの選択肢の中で、2016年7月、北朝鮮の核の脅威に対応するために設置した「サード(THAAD・高高度ミサイル防衛システム)基地」に言及した。彼は韓国政府が最近物資搬入のためにサード基地にトラックが出入りできるようにしたことは、米韓首脳会談を念頭に置いた措置だとみた。韓国国防部と米軍は14日、慶北ソンジュ郡のサード基地に建設資材を搬入した。

ベネット先任研究員は、サード基地の前で反対デモを繰り広げ、物資搬入などを遮っている住民とデモ隊に対する韓国政府の対応についても指摘した。

彼は「韓国はサード基地反対デモ隊を積極的に解散させなければならない」とし「ムン大統領は一貫性を示さなければならない」と強調した。

彼は、「米軍は非常に劣悪な環境下で生活している」とし「同盟国のために派遣された兵士にそのように対応してはならない」と述べた。

先立ってロイド・オースティン米国防総省長官は、3月の訪韓当時、韓国政府にサード基地の環境改善を強く要求した。元々ゴルフ場の敷地に設立されたサード基地には、十分な生活施設が用意されておらず、将兵がコンテナなどで生活していることが分かった。
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