(画像提供:wowkorea)
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日本の外務省が作成した外交青書が27日、発表された。韓国外交部(外務省に相当)は同日、この外交青書で、竹島(韓国名・独島)について「日本固有の領土」と記述したことに、在韓日本大使館の公使を呼び抗議した。

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また、「歴史的・地理的・国際法的に明白な韓国固有の領土である独島に対し、再びつまらない領土主張を繰り返したことに強く抗議し、即刻撤回を求める」とする報道官の論評を発表した。

毎年作成される外交青書だが、いったいどのようなものなのか、細部まで知る人は日本でも韓国でも少ないようだ。

外交青書は、日本外交の方針や国際情勢をまとめた文書で、外務省が1957年から毎年作成している。毎年4月に外相が閣議に報告し、外務省のホームページから誰でも閲覧できる。また、製本版が、例年6月頃から市販もされている。

「青書」の名称の由来は、外交青書を作成し始めた当時、英国議会の外交委員会の報告書を参考にした際、その報告書の表紙が青色だったことに由来する。特に、二国間関係や地域情勢をめぐる記述部分は、日本政府の公式見解を示したものとして、各国政府の注目度も高い。

韓国や北朝鮮、中国、ロシアなど、近隣諸国との関係については特にページを割いている。また、特集やコラムなども盛り込んでおり、2021年版では「巻頭特集」として「新型コロナウイルス感染症への対応」と題し、感染拡大による国際社会への影響や、外務省を含む日本政府の取り組みについて記載している。

また、コラムでは、外務省が今年2月1日に「海とさかなの親善大使」として委嘱した、タレントで、魚類学者としても活躍する「さかなクン」と茂木敏充外相の対談を掲載しているほか、大使や総領事の公邸などで腕を振るう公邸料理人ら、日本と他国の間で活動している人などの寄稿などが掲載されている。

一方、日韓関係の記述部分では、2021年版も20年版に続いて、韓国について「重要な隣国」との表現を維持した。「重要な隣国」の記述をめぐっては、18、19年版では削除され、昨年3年ぶりに復活した。

また日韓関係をめぐり、18年版を最後に削除された「未来志向」の文言を含む表現は、21年版でも見られなかった。

竹島の記述部分について、韓国政府、韓国メディアは即座に反応したが、21年版は日韓関係の記述部分に限って言えば、昨年版から顕著な変化はなかった。

一方、中国の軍事力拡大や海洋進出の動きについて「日本を含む地域と国際社会の安全保障上の強い懸念となっている」と初めて明記。日本メディアは、21年版の外交青書について、この記述を中心に報じている。

外交青書が日本政府の公式見解を示す性質のものであることから、記述の一つ一つに他国が敏感に反応するのは当然だ。

日韓関係の記述部分では、センセーショナルな部分に注目が集まるが、21年版では、ドラマ「愛の不時着」が「第4次韓流ブームの火付け役になった」との紹介や、「近年では、韓国料理が広く浸透しているほか、韓国の化粧品やファッションも若い女性を中心に人気を集めている」との記述もある。

さらに「日韓両政府は日韓関係が難しい状況であるからこそ、日韓間の交流が重要である点ついて一致している」とも書かれている。
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