ナヌムの家に置かれている慰安婦被害者の胸像(資料写真)=(聯合ニュース)
ナヌムの家に置かれている慰安婦被害者の胸像(資料写真)=(聯合ニュース)
【水原聯合ニュース】韓国の慰安婦被害者が共同生活する施設「ナヌムの家」(京畿道広州市)の運営を巡り、寄付金の不正使用が明らかになった問題で、京畿南部地方警察庁は18日、業務上横領、補助金管理法違反などの容疑で同施設の安信権(アン・シングォン)前施設長(所長)と前事務局長の2人を起訴相当の意見を付けて送検した。 職員の管理が不十分だった責任を問い、施設を運営する社会福祉法人「大韓仏教曹渓宗ナヌムの家」についても、起訴相当の意見を付けて送検した。 2人は2013年から14年にかけ、「慰安婦被害者資料の管理」を名目に受け取った補助金を職員に給与として支給してから返金させる方式で補助金1800万ウォン(約169万円)を着服した疑いを受けている。 また、特定の業者に12億ウォン相当の工事を依頼する過程で、7億ウォンの工事補助金を不正に受給した疑いもある。 そのほかにも書類を偽造し、亡くなった慰安婦被害者の遺産約6000万ウォンを法人に寄付さけた事実なども確認された。 ただ2人と共に寄付金の私的流用の疑いで告発された同法人の理事らについては、不正に加担した事実が具体的に確認されず、不起訴相当の意見を付けて送検した。 ナヌムの家の職員7人は施設が巨額の寄付金を被害者のために使わず、建物の増築など正当な目的以外の用途に使っているなどとして、前施設長、事務局長、理事を務める僧侶4人を警察に告発した。 京畿道は5月13~15日に同法人に対する特別点検を実施。寄付金の管理や施設の運営に不備が多数見つかり、罰金などの行政処分を行い、警察に捜査依頼した。また京畿道が設置した官民合同調査団による7月の調査では、2015~19年の5年間で同施設が受け取った寄付金約88億ウォンのうち、ナヌムの家に使われた金額は2億ウォン程度だったとする結果が発表された。 ナヌムの家には現在、5人の慰安婦被害者が暮らしている。
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