朝鮮中央通信は15日、金委員長が台風の復旧作業が行われている地域を視察したと報じた=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
朝鮮中央通信は15日、金委員長が台風の復旧作業が行われている地域を視察したと報じた=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国の統一部当局者は15日、北朝鮮メディアが10日に実施された朝鮮労働党創建75周年の閲兵式(軍事パレード)の報道で、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(党委員長)の呼称を「武力総司令官」としたことについて、「従来の『最高(司令官)』から『総(司令官)』に変わったものだが、単純な用語の整理なのか、地位の変化が含まれているものなのかはまだ不明」と説明した。

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 朝鮮中央テレビなどは軍事パレードの報道で、「われわれの武力総司令官同志を陸海空軍の将軍たちが出迎えた」と伝えた。北朝鮮メディアで金委員長の公式呼称を武力総司令官としたのは初めて。

 同当局者は15日付の朝鮮中央通信では金委員長について、「最高司令官」との呼称が使われているとし、「これ(呼称の変更)が持つ詳しい意味は時間をかけて見守らなければならない」と述べた。最高司令官は戦時の呼称で、平時の呼称である総司令官を使ったとする専門家の意見もあるという。

 また、北朝鮮で最高指導者のみに使われた将軍の呼称を軍幹部に使ったことに関しては、「極めて異例」との認識を示した。「将軍という言葉は金氏一家に限って使用されてきた」とし、「階級に変化がないのに一般将官を将軍と称したのは、固有名詞が普通名詞になったともみられる」と述べた。

 一方、昨年10月にアフリカ豚コレラ(ASF)の拡大を受け、南北軍事境界線にある板門店の見学ツアーを一時中止していることについては、見学再開の時期を最終調整しているとして、「来週にも見学再開に関する発表がある」と明らかにした。


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