男性が通ったとされる排水路=27日、仁川(聯合ニュース)
男性が通ったとされる排水路=27日、仁川(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮脱出住民(脱北者)の男性が軍事境界線を越えて北朝鮮に戻ったとされる事件で、男性が北朝鮮側に到着した場面が軍の監視装置に捉えられていたことが確認された。軍事境界線付近を監視する前線部隊の警戒態勢に不備があった上、監視装置も実質的に無用の長物だったことが明らかになった。韓国軍合同参謀本部が31日、事件の調査結果を発表した。

 同本部は調査結果を受け、海兵隊司令官と首都軍団長を「厳重警告」の処分とし、海兵隊第2師団長を解任するなど、関係者を懲戒委員会に付す方針を明らかにした。

 調査結果によると、男性は18日午前2時18分ごろ、軍事境界線に近い北西部・江華島のあずまや付近でタクシーから下車したが、現場の軍監視所の勤務者は下車した人の確認と報告を行わなかった。同34分ごろ、あずまや付近の排水路に移動した男性は排水路を通って同46分ごろ、漢江に入った。排水路には人が通れないよう棒などが設置されているが、老朽化などにより普通の体格の人は通り抜けられる状態だったという。

 男性は漢江を渡り、午前4時ごろ北朝鮮側に到着した。男性があずまや付近から漢江に入り、北朝鮮に到着するまで、軍の近距離・中距離監視カメラに5回、赤外線監視システム(TOD)に2回の計7回捉えられた。

 同本部は再発防止のため、民間人の接近が可能な軍事境界線地域の一斉点検を実施する方針を示した。全部隊の水門と排水路も点検し、補完策を講じる方針も明らかにしたが、「後の祭りだ」と指摘する声が出そうだ。

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