米国「スペースX」が「アナシス2号」の両ペアリング回収に成功(提供:news1)
米国「スペースX」が「アナシス2号」の両ペアリング回収に成功(提供:news1)
アメリカの宇宙探査企業「スペースX」が、ロケットの大気圏脱出後に分離されたペアリングの両方を回収することに初めて成功した。

 回収されたペアリングは今月21日午前に打ち上げられた韓国初の軍事通信衛星「アナシス2号」を保護する役割を果たした。

 電気自動車「TESLA」の創業者であり、「スペースX」の最高経営者イーロン・マスク氏は、自身のツイッターで「ペアリング両方を回収することに成功した」と明らかにした。

 ペアリングはロケットの上部に位置する部品で、ロケットが速い速度で大気圏を通過するときに発生する空気抵抗と摩擦熱などから人工衛星や有人・無人探査船などの貨物を保護するための蓋のようなものだ。ロケットが安定的に大気圏の外に出るとペアリングは分離される。

 ペアリングには打ち上げで運搬する貨物を保護するために耐久性のある設計から熱遮断、振動遮断などのための技術が適用される。スペースXの「ファルコン9」ロケットに使われるペアリングは製作に約600万ドルが必要だとされる。

 スペースXは打ち上げ時に推進体だけでなく多様な部品に対する回収実験を行ってきた。ペアリングを落下傘などを利用してゆっくり落とした後に、バージ船上に落とすものだ。これまでは2つのペアリングのうち片方だけ回収する場合があったが、今回は両方を回収した。

 アメリカの航空宇宙局とスペースXは5月30日に「クルードラゴン」を国際宇宙ステーションに送ることに成功し、初めて民間有人ロケットの打ち上げに成功するという記録を打ち立てた。スペースX側によると、今回のアナシス2号の打ち上げにはクルードラゴンの打ち上げ時に回収された1段ロケットが再活用された。スペースXはこれを通じて約50日ぶりにロケットを再活用し打ち上げに使用できるという点も証明した。

 アナシス2号は午前6時30分、アメリカのケネディ宇宙センターで打ち上げに成功し、地球の軌道に進入した後、地上との交信に成功した。衛星は今後2週間、中間軌道調整を経て目標の軌道に安着する。以降は韓国軍の軍事通信の死角地帯をなくすなどの軍事任務を遂行する。

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