1月に訪米した際の李本部長(右)=(聯合ニュース)
1月に訪米した際の李本部長(右)=(聯合ニュース)
【ワシントン聯合ニュース】北朝鮮が韓国に対し強硬策を打ち出し、南北間の緊張感が高まる中、韓国外交部の李度勲(イ・ドフン)朝鮮半島平和交渉本部長が17日(米東部時間)、米国を訪問した。ワシントン近郊のダレス国際空港に到着した同氏は訪米の目的を問われ、「今は話せない」と、言及を控えたとされる。

 李氏の日程は明らかになっていないが、ワシントンに数日滞在し、米ホワイトハウスや国務省の関係者と接触すると予想されている。米国の北朝鮮担当特別代表を兼ねるビーガン国務副長官にも会うとみられる。

 李氏は米国側と、北朝鮮が韓国への圧力を強めた思惑など朝鮮半島情勢に対する認識を共有した上で、対北朝鮮での連携と対応策の調整を図る見通し。米国の政治日程を考えると、膠着(こうちゃく)状態の米朝非核化交渉にあらためて弾みをつけられる状況ではなく、北朝鮮の不満をなだめながら状況の一層の悪化を防ぐ手だてを探ることになりそうだ。

 国際社会の北朝鮮制裁に縛られて進展が難しい南北経済協力に関する協議があるかも注目される。韓国は今年に入り、北朝鮮との協力事業を通じて南北関係の改善へ風穴を開けようとした。だが、米国は南北経済協力が非核化交渉より先に進むことを望まず、進展もなかったとの見方が多い。


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