ジュネーブで開かれるWTOの一般理事会で日本の輸出規制措置に関する問題が正式な議題として取り上げられる(コラージュ)=(聯合ニュース)
ジュネーブで開かれるWTOの一般理事会で日本の輸出規制措置に関する問題が正式な議題として取り上げられる(コラージュ)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】日本が優遇措置対象国の「ホワイト国」から韓国を除外するための政令改正のパブリックコメント(意見公募)締め切りや世界貿易機関(WTO)の一般理事会が数日後に迫ってきたことから、韓国政府は日本と国際社会を説得するため、総力戦を展開する。 韓国政府によると、産業通商資源部は22~23日ごろ、日本政府に輸出規制措置の不当性と撤回を求める電子メールの意見書を提出する予定だ。 日本は今月1日に韓国への半導体素材など3品目の輸出規制を強化する措置を発表するとともに、「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正の手続きを開始した。政令改正についての意見公募の締め切りは24日だ。 産業通商資源部関係者は「日本に送る意見書は輸出規制措置の不当性を集大成した内容になる。韓国政府の立場を裏付ける根拠と証拠をすべて盛り込んで送る予定」と説明した。 日本政府の閣議で「ホワイト国」から韓国を除外することが決まれば、政令改正は公布から21日後に施行される。閣議は意見公募直後となる7月末や8月初めに開催されると、韓国当局者はみている。 閣議決定すれば、後戻りできないため、韓国としてはその前に日本を説得することが重要だ。 産業通商資源部は今月12日、意見公募の締め切り前の実務協議開催を提案したが、日本は応じない方針とされる。 日本に圧力をかけるもう一つの手段は23~24日(現地時間)にスイス・ジュネーブで開かれるWTOの一般理事会だ。同理事会では韓国政府の要請で日本の輸出規制措置に関する問題が正式な議題として取り上げられる。 両国は政府高官を派遣して直接発言する方針で、国際社会からの支持を得ようと総力戦を繰り広げることが予想される。WTOの理事会では一般的に各国の駐ジュネーブ大使が発言する。本国の政府から派遣された人物が発言するのは極めて異例だ。韓日両国が日本の輸出規制の不当性を巡ってぶつかり合う今回の会議で、相手国の主張に押されないためには内容を詳細に把握している高官級担当者が発言することが有利だと判断したものと考えられる。 もし、「ホワイト国」から韓国が除外されれば、非戦略物資の輸出も規制できる「キャッチオール(非リスト)規制」に基づき、食品と木材を除くすべての産業が影響を受けることになる。 日本でも韓国との対立激化を懸念する声が上がっている。 技術経営コンサルタントで微細加工研究所所長の湯之上隆氏は専門誌への寄稿で、韓国がメモリー半導体や有機ELなどに必要な素材と装置の供給先から日本を排除すると見通した上で、結果的に日本の素材メーカーはサムスン電子やSKハイニックス、LG電子などとのビジネスチャンスを失うことになると指摘した。 しかし、日本側は韓国の対話要求に応じておらず、長期戦になるとの見方が強い。 産業通商資源部関係者は「ホワイト国除外は国内外の経済全般に影響を及ぼす重大な事案。政府は韓国が日本のホワイト国から除外されることはあってはならないとみて、最後までベストを尽くす」と説明した。
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