市は「光化門広場の再構造化」として、▼600年の「歴史性」▼日本による植民地時代に起きた「3・1独立運動」から前政権を退陣に追い込んだろうそく集会までの「市民性」▼地上と地下をつなぐ「歩行性」――に主眼を置いた。「Deep Surface」と題する当選作は、地上を広々とさせる代わりに地下を充実させた空間構想で、ソウルの歴史性を守ると同時に、市民のさまざまな活動を可能にするものという。
新たな広場は、政府総合庁舎や世宗文化会館が面する道路を撤去して広場の一部にする。広場全体の広さは6万9300平方メートルと、現在の約3.7倍に広がる。朝鮮王朝時代の王宮・景福宮前に「歴史広場」、その南側に「市民広場」をそれぞれ設ける。政府総合庁舎横の公園にはクラシックコンサートホールを建て、広場沿い建物の前にはテラスや噴水などを設置する。建物の屋上なども活用して多様な植物を植え、大きな緑地軸を形成する計画だ。
地下にはソウル市庁まで続く大型の「地下都市」ができる。コンサートや展示会などを随時催し、休息や文化、教育、体験の場とする構想。
市はこの地下に、ソウルを南北に貫通する首都圏広域急行鉄道(GTX)―A線(京畿道・坡州―ソウル―京畿道・華城)の光化門複合駅を新設する計画を示した。ソウル地下鉄1、2、5号線など計5線が乗り入れる大型駅となる。
また、植民地時代に道路が敷かれることで失われた景福宮の権威と尊厳を象徴する月台(宮殿の正殿などの前に置かれ儀式に使用された広い壇)と、朝鮮王朝時代の行政機関「議政府」跡の復元にも取り組む。
事業には市と文化財庁から計1040億ウォン(約101億円)の予算を投じる。
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