「利川米文化祭り」でマッコリを手に笑顔を見せる関係者=(聯合ニュース)
「利川米文化祭り」でマッコリを手に笑顔を見せる関係者=(聯合ニュース)
【京畿道聯合ニュース】韓国随一の米どころとして知られるソウル近郊の京畿道・利川では、収穫の季節である毎年11月に米をテーマにした祭りが開催される。◇伝統文化体験が楽しめる米文化祭り 利川市の雪峯公園一帯では、21日まで「第20回利川米文化祭り」が開催中だ。若い世代は韓国の伝統農耕文化を体験でき、大人には懐かしさが感じられるプログラムやイベントが準備されている。 収穫感謝祭やマダンノリ(韓国伝統芸能)など文化芸術公演が開かれる「文化広場」のほか、コブクノリ(無病息災と豊作を祈る伝統行事)、ノンバーバル(非言語)パフォーマンス「NANTA(ナンタ)」公演、伝統婚礼などが行われる「豊年広場」ではさまざまな伝統文化体験を行うことができる。 また、綱渡り体験やわら工芸体験など参加型の空間「遊び広場」、わら工芸の実演、かます編みなど農村文化を知ることができる「農耕広場」も見逃せない。子ども連れの市民には稲の脱穀体験、田植え体験などが楽しめる「童話広場」がおすすめだ。 10カ所のイベント会場を全て回り、スタンプを集めて総合案内所に持参すると利川の新米がプレゼントされる。◇利川米にほれ込んだ朝鮮王・成宗 韓国人にとって、米は単純に腹を満たすもの以上の意味がある。古くから稲作はあらゆる経済生活の根源だった。家族の生活基盤になり、子どもの学費も米でまかなわれた。 では、稲作の起源はいつだろうか?歴史学者によると稲作は青銅器時代から行われ、三国時代以降米が主食になった。利川が米どころになったのは、稲の生育に適した自然環境があったためだ。粘土と砂が適度に混ざった土壌は、稲の養分吸収を助ける。 何よりも秋の日照量が他の地域より多く、昼夜の気温差が激しいため稲がよく育つ。 利川の米に注目したのは、美食家で有名な朝鮮王朝第9代王の成宗だった。 成宗は京畿道・驪州にある朝鮮王朝第4代王、世宗大王の陵に墓参りをした際に利川の米を口にすると、自らの食事に出すよう命じた。 成宗の舌を魅了したこの米こそが、利川を流れる福河川周辺で生産される「紫彩米」だ。◇テーブルいっぱいの韓定食に舌鼓 利川市では、約30カ所の食堂で同地の米を使った韓定食を味わうことができる。 白い湯気を上げる釜炊きご飯の周りには、ノビアニ(宮廷風の焼肉)やチョングッチャン(発酵させた大豆のペーストで納豆と風味が似ている)のチゲ、カンジャンケジャン(カニの醤油漬け)、イシモチの蒸し煮、ドングリ粉のクレープ、ゆで豚、レンコンの煮物、チャプチェ(韓国春雨炒め)、緑豆ジョン(チヂミ)などがずらりと並び、ますますご飯が進むこと間違いなしだ。
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