【ソウル聯合ニュース】韓国の輸出が停滞を続ける中、ベトナムへの輸出が増加している。 韓国貿易協会が25日までに発表した資料によると、韓国の輸出におけるベトナムの割合は今年7月末現在、6.4%で、2番目の輸出先である米国(14.0%)の半分に迫りつつある。 今年1~7月のベトナムへの輸出額は180億215万ドル(約1兆8072億円)で前年同期比10.1%増加した。  同じ期間に韓国の輸出総額が前年同期比10.1%減少したことを考えると、ベトナムへの輸出の増加が著しいことが分かる。韓国の最大の輸出先である中国は同13.5%減、2位の米国が同5.4%減、5位の日本が同12.0%減だったのとは対照的だ。 ベトナムは2009年に初めて韓国の輸出先の10位に入った。当時の輸出額は71億4948万ドルで、輸出全体に占める割合は2.0%だった。 しかし10年には9位、11年には8位、12年には6位と上昇を続け、昨年は日本を抜き4位なった。3位の香港を中国圏に加えれば、実質的には韓国の3番目の輸出先とみなすことができる。 ベトナムへの輸出が急激な増加を続けているのは、サムスン電子やLG電子などの企業が同地域を戦略的な生産基地として注目しているためだ。人件費が安いことに加え、ベトナム政府が積極的な外国の直接投資(FDI)誘致政策などを行っており、ベトナムは中国に続く次世代の海外生産基地に選ばれている。 韓国とベトナムの自由貿易協定(FTA)が昨年12月に発効したことにより、両国の貿易規模は今後さらに増大するものとみられる。 主な輸出品目をみると、電機・電子製品と繊維が輸出額の約半分を占めた。中間材の輸出が増加する傾向が目立つ中で、資本財、消費財の輸出がほかの国と比べ増加幅が大きいことが分かった。 ただ、投資規模に比べ、ベトナムに進出した韓国企業の業績は低調との指摘もある。 大韓貿易投資振興公社(KOTRA)によると韓国がベトナムに直接投資した規模は2015年に150億ドルに達した。だが、営業利益率と当期純利益率はそれぞれ2.3%、0.6%で、海外に進出した韓国企業の平均である3.2%、1.7%より低い。 KOTRA関係者は「総量を基準とした接近から抜け出し、付加価値の創出を拡大するための戦略を立てなければならない」と指摘。その上で、「現地への投資は収益性を高める方向で再整備しなければならない」と提言した。
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