朴監督と松友選手(手前左)、高橋選手=18日、リオデジャネイロ(聯合ニュース)
朴監督と松友選手(手前左)、高橋選手=18日、リオデジャネイロ(聯合ニュース)
【リオデジャネイロ聯合ニュース】韓国バトミントン界の伝説と呼ばれる朴柱奉(パク・ジュボン)監督(51)が、リオデジャネイロ五輪で日本バドミントン界に初の金メダルをもたらした。日本の高橋礼華(26)、松友美佐紀(24)組は19日(日本時間)、バドミントンの女子ダブルス決勝でデンマークのペアに2―1(18―21、21―9、21―19)で勝利し金メダルを獲得した。劇的な逆転勝ちが決まった瞬間、朴監督はコートに駆け寄り2人を抱きしめた。 聯合ニュースのインタビューに対し、良い結果を期待していたが金メダル獲得は半信半疑だったと心情を吐露した。「可能性はあると思ったが、確信はなかった」という。 2人は若くまだ経験も浅かったためだ。高橋選手も松友選手も今回が初めての五輪出場だった。日本のほかのバドミントン代表メンバーも初めて経験する五輪だ。 朴監督は「不安だらけだった。だから、ここで経験を積んで4年後の東京五輪で金メダルを取れればと考えていたが、選手たちはよくやってくれた」と、その活躍をたたえた。 今回の金メダル獲得までに費やした時間は12年。朴監督が日本代表監督に就任したのは2004年のギリシャ・アテネ五輪直後だった。 日本のバドミントン選手は実業団に所属する選手が多いため、日本代表としての責任感が希薄だった。選手の意識改革を行うとともに、専門の練習施設や合宿システム、代表チーム専門のコーチ制などを導入した。 その過程で日本のバドミントン界から反発も受けたが、着実に成果を挙げてきた。 アテネ五輪までベスト8が最高成績だった日本代表は朴監督の就任以降、08年の中国・北京五輪で女子ダブルス1組がベスト4に進出し、12年の英ロンドン五輪では女子ダブルスで史上初となる銀メダルを獲得した。 朴監督は「五輪で韓国とは対戦したくない」と願っていたが、今大会の女子ダブルス準決勝で鄭景銀(チョン・ギョンウン)、申昇チャン(シン・スンチャン)組とぶつかった。結果は高橋、松友組の勝利。外国人指導者として通らざるを得ない道だった。 今大会でメダル2個を目標にしていた朴監督は「目標通り2個は獲得できそうだ」。金メダルを早々に獲得し、女子シングルスでも奥原希望が銅メダルに輝いた。 朴監督は現役時代、1992年のスペイン・バルセロナ五輪男子ダブルスで金メダル、96年の米アトランタ五輪混合ダブルスで銀メダルを獲得。世界選手権では通算5回の優勝を果たした。
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