北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)≪韓国国内でのみ使用。転載・転用禁止≫
北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)≪韓国国内でのみ使用。転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】25日に朝鮮戦争の勃発から、66年になる。現在の韓国と北朝鮮の軍事力を見てみると、北朝鮮の核兵器開発などにより戦力競争のあり方が変化し、軍事バランスも根本から揺らいでいる。北朝鮮は4回の核実験を通じ核兵器開発に次いで核弾頭の小型化が成功に近づいており、韓国軍は北朝鮮の核兵器を無力化するためのミサイル開発を急いでいる。 朝鮮戦争当時、小銃や戦車で接近戦をしていた南北の戦闘方法が今は「ボタン」を押してミサイルを飛ばす遠距離戦に変化した。北朝鮮が核弾頭の軽量化に成功すると南北の軍事力のバランスは事実上、崩れる。 韓国国防研究院(KIDA)の朴昌権(パク・チャングォン)博士は22日、「韓国は北の核の脅威や戦争に対するパラダイム(認識)転換を前提にして軍事戦略概念を設定し将来の安保状況に備える軍事力の建設を推進すべきだ」と強調した。 韓国の専門家らは南北の軍事バランスにひびが入った決定的なきっかけは2006年10月の北朝鮮による1回目の核実験後だと指摘する。 北朝鮮は09年5月には2回目の核実験を行い、その約1カ月後にはウラン濃縮を開始。今年初めには水爆実験を行ったと宣言した。 また、今年の4月23日には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射。垂直飛行の姿勢制御に続き約30キロの飛行に成功した。韓国軍当局は北朝鮮が早ければ2~3年以内にSLBMを実戦配備できるレベルにまで技術を発展させたとみている。 北朝鮮が核とミサイルの開発に力を入れているのは従来と同様の戦力強化をすれば莫大(ばくだい)な費用が必要なためだ。国際社会が北朝鮮への通常兵器の流入を徹底して遮断したことも背景にあるとみられる。 韓国軍の現在の戦力は質的には北朝鮮軍を上回っているが、野砲や多連装ロケット砲など一部砲兵戦力は数量面で劣っている。 海軍戦力は北朝鮮の潜水艦(艇)が約70隻なのに対し、韓国は約10隻だ。ただ、北朝鮮の潜水艦はほとんどがロシア製の旧型で遠距離作戦には向かない。韓国は1200トン級の潜水艦9隻を運用中で、1800トン級も7隻建造した。19年までに1800トン級は9隻に増える。また、3000トン級潜水艦を20年代に9隻運用する計画だ。 北朝鮮に1隻もないイージス駆逐艦は3隻保有しており、さらに3隻を確保する予定だ。 空中戦力もF15K戦闘機に続き、18年から21年までにF35Aステルス戦闘機を40機導入する。 ミサイル戦力では北朝鮮が韓国を上回っている。北朝鮮はスカッド(射程300~700キロ)、ノドン(同1200~1300キロ)、ムスダン(同3000~4000キロ)、KN08(推定1万3000キロ)ミサイルなどを計約1000基実戦配備しており、これらのミサイルには核弾頭を搭載できる。 韓国軍は射程300キロのATACMS地対地誘導ミサイルや同300キロの玄武2A、500キロの玄武2B、1500キロの玄武3を配備している。 また、ミサイルの数量も北朝鮮を大きく下回る。北朝鮮のミサイルを破壊する兵器「キルチェーン」や韓国型ミサイル防衛(KAMD)を20年代初めごろに構築予定だが、国防予算が安定的に確保できなければ遅れる可能性もある。
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